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小説-「今夜あなたは、どんな夜を過ごしますか」
今日も一日お疲れ様です。
今夜もお立ち寄り頂き、ありがとうございます。
file23 前野匠海の夜
前野匠海は、中途採用の研修期間も後、半年というところになり、一日が長く感じるようになってきた。後から入ってきた上原賢人の、次の店舗への異動連絡が先にきた。
「ふ〜っ。」
大きなため息が出る。
同じ土地に長くいると、息苦しくなってくる。窮屈だ。
俺も早く、次の店舗へ異動したい。
東京には妻と娘二人が待っているが、急いで東京へ帰りたい訳でもない。もう少し、一人を満喫したい。この気楽さをもう少しで失うのかと思うと、それもつまらなく感じる。
仕事も終わり、上着をとる。
「気を取り直してさて、今夜は何を食べよう。」
頭の中は、今夜何を食べるかで占めている。スーパーに寄るのが、一日の楽しみの一つだ。
今夜は、チキンだな。味付けは、最近お気に入りのアウトドアスパイスの「ほりにし」。これだけで、充分、ビールが美味しい。
葉野菜は一人暮らしの自分にも値段が高くて、最近は、なかなか思うように買えない。悩んだあげく、既に加工してあるキャベツの千切りと、ピーマンを買った。
ユーチューブを観ながらのビールとチキンとキャベツとピーマンは、最高だ。
ホリエモンを観ながら、夜が更けていく。
昨日と同じいつもの夜だ。
続く。
皆様は今夜、何を召し上がられますか?
私も今夜は、チキンといきましょうか。
野菜たっぷりのポトフと、ガリバタチキンにブロッコリーのサラダを付けてみます。