言葉やラベルを貼りつける事で、我々は外側の世界を認識します。では、あなたがオカネに貼りつけたラベルは何でしょう?
人々は、その生存本能において
自我の働きにより
言葉やラベルを貼りつける事で、外側の世界を認識した気になります。
例えば木というものは、木という言葉ひとつで定義できないほど多様です。様々な科があるだけでなく、例えば同じ欅であっても全くおなじカタチの欅は存在しません。
我々は成長するにつれて、社会と接合する機会は増えていきます。もちろん、先に多くの接合の中で生きている親の存在も大きいです。その親であったり、自分が直面した状況において、不完全ながら、性急に、ラベルを貼っておかないと白黒はっきりできないように思う事があったのです。
本来の世界は白黒はっきりする事はなく、宇宙の法則の中で混沌としているものです。
しかし、そのような掴みどころがない世界を、自我の防衛本能が白黒はっきりつけようとします。あなたの一部である自我は、あなた自身を守ろうと、混沌とした世界に自分ルールの秩序を生み出そうとするのです。とても健気な働きです。
さて、あなたはオカネにどのようなラベルを貼りつけて、オカネというものを認識しているのでしょうか?
ちょっと脱線しますが
世間にはオカネの本がとても多いです。投資であったり、稼ぐ手法であったり、決算書の読み方であったり、家計簿の付け方であったりと。
オカネにフォーカスを当てている本ばかりです。それも重要ですが、オカネを取り扱う人々の心にフォーカスを当てた本が無いなぁと。
よく使う例えですが、刃物は人を殺してしまう道具にもなれば、メスとして外科手術で使われ人の命を助ける道具にもなります。心が闇で覆われている外科医に執刀してほしくないじゃないですか?
道具にフォーカスを当てるよりも、その道具を使う人にフォーカスを当てるほうが良いのでは?と思うのです。
閑話休題
オカネに貼りつけたラベルについて
オカネというものを意識しだす頃
日本であれば、小学生ぐらいからですかね?お小遣いをもらうようになったり、欲しいものをおねだりするようになったりする頃だと思います。
その時に、何かの出来事が起こります。例えば、どうしても欲しいものが買えなくて、失望に近い、深い悲しみに包まれた。とか、親に毎日毎日口酸っぱく言われて、それが呪いの言葉のようにあなたを支配するようになったりとか。
このような出来事は、ショック度合いの大小あれど、誰にでも起こる事です。このような出来事が起こらないようにコントロールするのではなく、その出来事でどのようなラベル付けをして、解決した気になっていたのか?を理解する事が大事です。
例えるなら、口うるさい上司に「嫌な奴」というラベルを貼った。しかし、本当にその上司は「嫌な奴」なのでしょうか?
その上司の事を好きという人間はこの世に一人もいないのでしょうか?
その上司が自分に親切な行為をしてくれた事は一度もないのでしょうか?
そもそも、なぜ私はそのようなラベルを貼ったのでしょうか?
何から自己防衛をするために自我が働いてくれたのでしょう?
表面的な出来事に一喜一憂すると、嵐の中を漂う船のようにあっちこっちに振られてしまいます。
そうではなく、物事が起こる道理を理解して、深層心理に触れる事ができれば、嵐の中であっても潜水艦のように、又は雲の上を飛ぶ飛行機のように、平穏な世界を歩み続ける事ができます。
オカネに貼りつけたラベルについて
大きく3タイプに分類できます。
①. オカネは汚いもの、オカネは責任、など否定的な属性を投影する
②. オカネは自由・安全、オカネは権力、など肯定的な属性を投影する
③. ①と②を両方持っているタイプ
これらのラベル貼りは、自分でもラベルを貼った事を忘れているので、無意識下で行われています。なので、どれにも当てはまらないよ!と言う人もいるでしょう。その人は、自分が無意識に行っている事に自覚的ではないという事です。
①の人はオカネを遠ざけようとしています。①の人は謝礼を現金で渡されるとどこかモヤモヤした気持ちになるかもしれません。また、銀行口座が減っていく・もしくは低い水準で変わらず推移しているという特徴があります。会社経営者であれば、銀行借入がものすごく多い可能性もあります。
②の人はオカネをかき集めようとします。オカネがあればあるだけ自由で安心です。という無意識の心の動きがあるので、銀行口座は増えていく傾向があります。そして、使う事が非常に苦手です。
会社経営者であれば、借金が苦手で、将来の可能性に投資するのも非常に苦手だったりするかもしれません。また、能力主義や成果主義を好む傾向にあるかもしれません。
③の人は、オカネを稼ぐ事に苦労は少ないが、稼いだ分だけキレイに使ってしまう人です。ネガティブ・ポジティブ両面が代わる代わる出現しオカネに振り回される人生を送っているかもしれません。
さてあなたはどのタイプでしょう?
まず、自分がどのタイプか?納得する事から始めましょう。
そうすれば、次に、その貼ったラベルを剥がしに行くワークが可能です。
ラベルを剥がすワークの詳細は次回。