見出し画像

甘えん坊ティナの事。


可愛いストーカー

頭と尻尾と背中も不思議な柄
頭と尻尾がサバ模様、そして鼻の横にはホクロがちょこん。
先代ティナさんはとても甘えん坊で
兎に角異常にストーカーをするニャンコ

おふろも
トイレも
私が食事の時も
寝る時も
何もしない時でも
ひと時も離れることもなく

一緒だった。
日々楽しくてひたすら幸せで
家族以上…大切な存在でした

虫の知らせとお別れは突然に。

その日はバイトでティナは何故かお見送りをしなかった。ただお気に入りの出窓から降りず、ご飯当番の兄が無理やりお前も外でみんなと食えよと足で蹴り無理やり外に出したのです。長男はティナが嫌いでした
長男と仲が悪かった。いじめられる私の姿を見ると必ず報復にお布団に向かい、お布団の上で“トイレ”をしてきます。私の仇討ちを必ずしてきます。だからでしょう兄が無理矢理外に出したのは…

そして空気感でティナは悟ったのでしょう。
私も違和感を抱いたまま仕方がなくバイトへ。

まさかね、本当だったね

唯一手元にあるティナの写真

胸騒ぎ。
とても嫌な胸騒ぎ。自転車を飛ばす
早く帰らないと、ティナが心配だ。
気持ちが焦るばかりで、いつも必ず一旦停止する場所。
急ブレーキをかけ、向かってくる車と接触事故
自転車が大破したけど私は無事だ。

「大丈夫ですか?」

運転席から自分の母と同じくらいのご婦人が降りてきて第一声が、自転車は弁償しますのでご家族の御連絡先教えてくれませんか?と…
私も注意不足だったので弁償は必要ないですと言っても全く聞き入れてもらえず、母の電話番号を教え

「急いでいたのでこちらこそすみません、すごく心配なことがあるので帰らせてください」

母の電話番号を走り書きし
深く頭をさげ早足で自宅に帰る
息を切らし、お気に入りの玄関にいないティナ
木の上からまた降りれなくなったのかな?
不安が募る。
何度も呼ぶ、いつもの可愛い鳴き声が聞こえない
ティナ。どこいったの?

どこにいるんだよ、ティナ

途方に暮れていると父が
今日はティナ出て来ないなと言う
静まり返った庭先
しばらくして近所のおばさんが
私を呼ぶ。

「心映ちゃん…ティナちゃん…ウチのね」

おばちゃんの手をひかれ
おばちゃんの家の庭先の柵の横
それは明らかに人の手で避けられたティナだった
何故か首輪が外され、おばちゃんちの柵に引っ掛けられていた。

跳ねられて、もう息を引き取る寸前
涙が無限に溢れ出す
だけどティナは息をしている
だけど何もできない
外傷はなく綺麗な白い毛がキラキラしている
ゆっくりとした呼吸
抱き上げ、重たくなる体
父とだっこして自宅へ

人生初の愛猫の看取り

父はお前の身代わりになってくれたんだよ
既に父に母から連絡が入っていた。
ティナはお前を守ったんだよ、なぁ?ティナ
そう声をかけた瞬間、静かに息を引き取った…
父と悲しみが溢れ泣く。止まらない涙と後悔
硬直してゆく体を抱きかかえお別れを告げる

春さきには梅が咲き乱れる

我が家は梅林があり、よくティナが休んでいたお気に入りの場所、綺麗に咲いている梅の木の下に埋葬
その時は土葬するほかなかった…
お線香をあげ、お気に入りのご飯、綺麗なお水

ありがとう
ごめんね
ティナ大好きだよ

後悔の嵐と何故?と言う複雑な感情が入り混じりる
大好きだった愛猫をこんな短期間で失ってしまった
愛すべき存在を失った悲しみ
人生初めての本格的なペットロスだった

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集