"お笑い実力刃"~プロの芸は職人技~
1.前説
弱冠22歳の私は根っからのテレビ人間である。小学生の幼き頃は最初テレ東の『おはスタ』やNHK『天才てれびくんMAX』だけだったが、後にフジテレビ『爆笑レッドカーペット』、同じくフジの『爆笑レッドシアター』を見てお笑いにハマった。あの時期のお笑いというのは、"第二次お笑いブーム"と言われる時期に該当するそうだ。当時のお笑いの話になると私はつい小中学生の自分を回顧する。パッション屋良、世界のナベアツ、ムーディー勝山などなど小学生らしい荒いモノマネを家族の前で披露して爆笑をかっさらった記憶をひとつひとつ懐かしみながら……
また私が現在も変わらない趣味が、お笑いを見ることだ。"No お笑い No Life"を体現しているといってもいい。お笑いを取り除いたら、魂抜けてセミの抜け殻になるだろう。それほど重要な柱なのだ。こんなに夢中になるのは、きっと……あぁ何書くんだったっけ??
書けなくてごめんねごめんね~~~~!!
2.恒例の余談ー幼き私とお笑いー
まだ芸人について興味持ち始めたばかりの私は、芸人というとテレビでしっちゃかめっちゃか(言葉悪いが💦)する、よく分からない世界に手出してしまう愉快な変人だと思っていた。漫才やコントでは摩訶不思議な会話でも諦めずに説得や訂正をし続けて、予め用意されている熱湯風呂を前に「押すなよ押すなよ!」と"事前に忠告"したにも関わらず後ろの人に押されて「熱いよ!!何してんだよ!」と叫び、単に数数えるだけでアホに…って、これは1人しかいないか。それはともかく、大抵は声張っても言うこと聞かない奇怪な人々と付き合わなければいいものを、なぜかずっと粘り強く向き合っている。そこが滑稽で笑ってしまう。実際会ったらこんな"危ない人たち"に関わりたくはないけど、離れた場所から見ていたい。それがお笑いと芸人を知って間もない頃の私。
しかしあるきっかけを経て、その考えがガラッと変わったと思うのだが、実はその時の記憶が全然残っていない。もしかして元から"危ない人たち"に興味関心があったのだろうか。ただ体感的な話ではあるが、ここ5,6年でテレビやSNS等で芸人の生活や考え方が様々なメディアで多く取り上げられるようになったので、感化されたのかもしれない。
※↑この文書いたら、何かに影響を受けた際どの情報を元にしたかを意識しようと考えたトロロであった。もしインタビュー時にしっかりすぐ返せるように()
そうそう、芸人のインタビュー記事があれば是非読むのをオススメしたい。芸人という変わった職業でどんな生き様か。特に芸人になるきっかけは皆十人十色で面白い。高学歴だが芸人にした人、会社員勤めから芸人へ転身した人、友人に唆されて……などなど意外なエピソードが沢山だ。
3.心が燃える!職人魂を感じられる"お笑い実力刃"の1時間
さてようやく本題に入る。最近テレビ朝日で放送中の"お笑い実力刃"をご存知だろうか。元々は『お笑い二刀流』という題で特番としてたまに放送していたが、ある時からレギュラー放送となった。二刀流の頃は芸人たちが何組か出て、漫才とコント1本ずつを披露してもらう番組だった(この頃もたまに拝見していて、そのタイプも結構好き)。今は趣旨を変えて、基本軸は人気のコンビ1組やピン芸人を呼んで4本ほどネタ披露してもらい、合間に司会進行とのトークを挟む流れになっている。司会はサンドウィッチマンとアンタッチャブル。M-1に革命をもたらしたあの2組をどっちもブッキングできたテレビ朝日は凄い。テレ朝はいいぞ~!
この番組の他のお笑い番組にはない強みを私なりに考えてみた。
①1組・1人の芸人のルーツを知れる
昨今のバラエティーのトレンド"分析型番組"の芸人特化版だ。ばいきんぐの小峠さんのツッコミは何を参考に誕生したか、友近さんのアイデアはどうやって生まれるのか、バカリズムさんに座付き作家はいるのか……等をネタ合間のトークで深堀る。今は知らないが、一時期は一般の方(特に熱心なファン)の質問もアリにしていた。その質問も鋭くて「確かに気になる!」と好奇心を掻き立てるものが多かった。でも何より1番気になるのは、ネタのアイデアがどこから誕生するかじゃないですか??それが芸人によって十人十色で、着眼点もユニーク。そんな質問に対して、彼らが真面目に語る姿はまさに職人そのもの。是非チェックされたし。
②サンドとアンタの起用
なんといっても司会進行陣が豪華。アンタッチャブルの山崎さんは特にトーク内のボケが面白いが、そこは多くの方が認知しているはず。私はそれ以上に凄いと思う点がある。それは彼らがM-1を優勝した功績があり、さらにお笑いに革命をもたらした2組であることだ。当時苦楽を共にしていた芸人から「あの時のオレらはさ…」と話すシーンがしばしばあるのだが、どういう気持ちで彼らと接していたかがよく分かる。人によってはメディア初出し情報も。必見だ。
③たまに変わった企画
お題に対してサンド・アンタ、その他数名の芸人がツッコミを入れる"ツッコメCLUB"とロケのリポート技術力を評価する"ロケー1グランプリ"。特に前者は意外と興味深い内容だ。最初始まった時は、番組自体のテンポ感がその企画だけゆったりしていて、途中あくびするほど眠くても無理やり見ていたが、さまぁ〜ず三村さんが出演した辺りから「比較してみるとみんな使用する言葉のクセがそれぞれ出てる!」と興味津々になった。例えばサンドの伊達さんならツッコミの冒頭に「いや」ってつけがち、アンタの柴田さんは割と一言、ワンワードでビシッと直球でツッコミがちなど。じわじわハマっていくこと間違いなし。
④サンド伊達さん推薦の珠玉の芸人の数々
これは比較的最近の企画。伊達さんが好きな芸人を呼んでネタをやっていただくというもの。大抵は主に演芸場を主戦場とする芸人やコンビ。なんと芸歴数十年以上のベテランも含まれることも。ある意味恐ろしい人選だが、やはり面白いのだ。パターンも様々で、中には何年ぶりにちゃんと披露したか分からない!と言う方もちらほら。ここはお笑い中上級者向けにオススメしたい。いや、もしかしたら初心者の方が逆にクリアな視点で見れるかも。
⑤90年代頃登場のお笑い芸人を改めて見る場を設けた地上波番組
さまぁ〜ず三村さんがツッコミの参考にしたのが当時後輩だったフォークダンスDE鳴子坂だったとツッコメCLUBの時に言った(確かYahooニュースのネット記事にもなっていたほど)。その後、年末にフォークダンスDE鳴子坂を知る方々(爆笑問題太田さん、ネプチューン、土田晃之さんなどなど)にインタビュー&昔のネタ映像を振り返る特番を組んだ。個人的に1番得るものが大きかった。「ツッコミCLUB以外では1度も聞いたことないコンビ名だな!しかも90年代に活躍?時代が全然違うだろ!この番組も落ちぶれたな」と当初半分舐めてかかっていたが、40分後には深く反省した。『早すぎた天才』この言葉がとてもフィットするコンビだと考える。作りがどこか違う。ボケが予想の斜めをいく上に、スマート。テンポ感もいい。そして全く古臭くない、むしろ第7,8世代にも負けないほどの高クオリティ。こんなコント師が私の生まれる前に存在していたなんて。雷に打たれたような衝撃を受けた覚えがある…と言うと誇張になる。だが本当に上質。類を見ない。読者の皆さんも時間の余裕があれば視聴して頂きたい。お笑いは深いなあと確認するキッカケになるかと思われる。
この影響からか、後々一夜限りのビビる再結成でネタ披露等がつい数週間前あった。その回も面白いが、まずはフォークダンスDE鳴子坂特集だけは見て欲しいところ。
とまあ、つらつら述べてみたものの、あまり上手くない文を書いてしまった。それに指を痛めた。ちなみにこれ合計時間でいえば3日かかっている、草稿は2週間前に書き始めていたそうだ。なかなか文がまとまらず、どう魅力を表現すればよいか悩みながら取り組んでいたので、今こうして書き終えたことでようやく一息つけそうだ。
読者の皆さんの、お笑い好きの芽を育てるきっかけになれば幸いです。それでは、また。