研究の雑記 vol.2
生きてゆくということの意味がわからないからこそ、世代を越えて連綿と続いてきた人の暮らしに目を向けたい。
生きてゆくということの意味がわからないからこそ、他の生物の生のあり方に目を向けたい。
「生きてゆくということの意味」は、必ずしも言語化されなくともよい。
ただ、目を向けずには捕捉できないなにがしかであることはわかる。
頭の中で理屈をこねくりまわして見出すことのできる性質のものではない。
身の回りに存在する生きているもの(生命体なのか有機物なのか)に注目してみるのもよいかもしれない。
「生きる」と「喪失感」はリンクしている。
シイが生えるのは標高600mほどまで。イヌの可聴域は20Hz〜20kHzまで。ヒトの目に見える光の波長は、360~830nmまで(紫外線や遠赤外線は見えない)……。
それぞれの生き物の能力には限界があり、適する環境に生活している。変幻自在のスーパースターはいない。
日高敏隆先生の云う、"人は「イリュージョン」の中で暮らしている"ということの本質を、もう少しつきつめて考えたい。
(2014/6/19)
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