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渦_博論日記(2023/10/15)

2023年12月4日の予備審査出願まで、あと49日。
歩いているとそこここから金木犀が香ってくる。京都府立植物園によると、記録がある中ではこれまでで最も遅い開花だったとのこと。「もう金木犀が咲く季節になってしまった」と思ったけれど、例年より遅く咲いたということは、私の感覚よりずっとずっと早く、季節は移ろっているようだ。

先週に引き続き、調子は安定している。そこそこ大きな失敗もしたのでダウンしてもおかしくなかったのだが、踏みとどまっている。これはおそらく、「博論書けるぞ」という気になったからだと思う。これまでずっと、「博論書けるんだろうか。でも書かなければならない。されど、書くほどのことがあるのか。(自己嫌悪に続く)」みたいなところで足踏みしていたが、ようやく「書けるぞ」という気になった。根拠はない。でも信じるに足る何かがあるように思える。そうなってやっと、今まで何かに堰き止められていたような勢いで思考が渦を巻き始めた。今週を振り返ってみると、先週からかなり遠いところに来たような気がする。

一週間の落ち穂拾いをこのnoteではしたいと考えていて、かつなるべくゆっくりできたら好もしいのだが、今は渦の勢いが強くて難しい。考えたことの断片を並べることでお茶を濁すことにする。今週は写真も撮る余裕がなかったので、昨秋、京都迎賓館のガイドツアーに参加した時の写真を使うことにする。

藤の間の格子光天井

・ふたつの異なる研究会で発表して感じたこと。
実は、私には専門分野と呼べるものがない。学部・修士・博士と、違う学問分野の研究室を渡り歩いてきた。だから、「〇〇学的研究」という立場でずっと研究を続けてきた人たちにはかなわない。「〇〇学的研究」の視点を取り入れて研究をしてはみるものの、とても浅い。でも、自分の研究には様々な「〇〇学的研究」の視点が必要だということはわかる。
もしかしたら、野生動物保全という問題に対し、「〇〇学的研究」の論点も「△△学的研究」の論点も、関わるすべての学問の論点を参照しながら議論することを可能にする、データベースのような何かを私は作りたいのかもしれない。あくまで、地元の人々の生活の視点を明らかにするフィールドワーカーとして。

桐の間

「自分さえよければカード」について。
京都市の男女共同参画通信を手にする機会があった。2023年10月号(vol.56)が「こんな時、あなたならどうする? やってみよう、"第三者介入"」という特集で、「ふとした場面にドキッとしたり、「大丈夫かな?」「これアウトじゃない?」と心配になったりし」た時の対処として5つの「D」が紹介されていた。

①Distract(気をそらす)
②Delay(アフターケアをする)
③Delegate(助けを求める)
④Document(記録する)
⑤Direct(直接介入する)

京都市『男女共同参画通信』56

今、身の回りで、及ばずながら②をしていることがある。⑤はやはりいろいろな点でハードルが高く難しいけれど、③をしてみようと思った。
それから、こういう知識を知っておくことで、「ふとした場面にドキッとしたり、「大丈夫かな?」「これアウトじゃない?」と心配になったりし」た時に、前回のように咄嗟にその人の論理を肯定するような返答をしてしまうことを防げるのではないかとも思った。例えば、咄嗟のわずかな間でDocument(記録する)が浮かべば、肯定的な返答をすることにストップがかかるような気がする。

水面に反射した光が障子に映る

・自分が使っているデスクに、来年度の予約が入った。博士論文が仮に間に合わなくても、もうここにはいられないということが、はっきりとわかった。研究室では本棚を1.5本分、使わせてもらっていた。引っ越しの大変さはかまわないのだが、本の置き場所の見通しが立たないことが心細い。もし家に持ち帰るとなると、段ボール箱に埋もれて暮らすことになる。公募が決まれば、研究室がもらえないまでもデスクと本棚は使わせてもらえるだろうが、こればかりはどうなるかわからない。公募以外の民間の就職先も探し始めているが、なにより博士論文を書かなければどうにもならない。書くしかない。書こう。書くのだ。

庭園

<To Do>
・システマティック・レビュー:二次チェック中
・博論本文:
  Ch.5→Ch.6→Ch.4:10月中
  Ch.2→Ch.3→Ch.1:11月中
  Ch.7及び修正:12月〜1月
  1月23日学位論文審査請求(学位論文提出)※製本版提出は2月27日
・公募:(10月18日書類必着)

・投稿論文:査読待ち
・分担書籍原稿:三校(ゲラ刷り?)待ち

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