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「自分には書くネタが何もない」と、壮大なカン違いをしているあなたへ

 自分には取り柄がない。専門的な仕事をしているわけでも、おもしろい趣味があるわけでもない。よって、こんな自分が文章を書いても、だれも喜ばない、、、、と、1ミリでも思ったことのある人に告ぐ!!!

 なぜ、あなたにしか絶対に書けない文章があることに、
気づかないのだーーーーーーーー!!! 

 いえ、決して怒っているわけではないのです。
 文章講座を主宰する講師として、これがどうも歯がゆいというか、もどかしいというか、もったいないというか、なんだかモヤモヤしてしまうんですね。

 「自分が世の中に文章を発信してもいいのかな」「自分に書けることなんてあるのかな」「だれも自分の文章を読みたいと思ってくれないのでは」と思っている人が本当に多い多い多い多い多い。

 そういう人たちって、私から見れば、もう、ネタの宝庫なんですよ。あふれてますよ。あー、もしも私がこの受講生さんなら、これも書ける、あれも書けるって、ワクワクしてしまうくらい。

 でも、残念ながら、どんな手を使っても、私がその受講生さんと入れ替わることはできません。
 ・・・ということは、そのワクワクするネタを、その受講生さんが書いて、世の中に発信してくれなかったら、読み手は一生、永遠にそれを読むことができないわけです。

 なんという悲劇!!!!
 気づかないということは、とても恐ろしいことなのです。


 たとえば、昨日のオンライン講座に参加してくださったAさん(女性)。いろいろな文章ワークに取り組んでいただく中で、彼女自身がまったく気づいていない、とっておきのネタを見つけました。

 東京・世田谷在住の彼女は、四国の小さな漁師町出身。小さい頃は、お母さんと一緒に近所の市場にでかけて、威勢のいい掛け声の魚屋のおばちゃんと触れ合ったり、新鮮な魚を選んだりするのが日常だったそう。

 はい、もう気づきましたよね? 

 そう、「四国の小さな漁師町出身」。
 これが、とんでもないポテンシャルを秘めているんです。

 だって、生まれたときから太平洋を一望できる場所で育ち、漁師さんをはじめ、漁港で働く人たちが身近にいて、活気あふれる市場に毎日のように出かけ、新鮮な魚の味を知り尽くしているのですよ。

 このような、生い立ちによって蓄積された知見や経験、人生観、価値観は、いくらお金を積んでも得られません。まさに宝物です。もしもこれを読んでいるあなたが、漁師町のように特色ある地域の出身なら、自分の幸運に感謝しましょう。
 すでに、書き手としての将来を約束されたようなものです。

 私がAさんなら、雄大な太平洋や漁師町の生活やおいしい魚――これらのフィルターを通して、自分の生い立ちを最大限に活かした文章を書きます。
「漁師町出身の私が見つけた、豊洲市場の旨い鮨屋」とか「船に乗る。魚を獲る。自分でさばく。教育のヒントは、海の仕事が教えてくれた」とか「海の女たちはコミュニケーションの達人だった」とか、あーもう、ネタは尽きません。

 「食」でも「教育」でも「コミュニケーション」でも、どんなテーマであっても、海や漁師町と掛け合わせることで、唯一無二の文章のできあがり。ほかの人には絶対に書けない、自分だけのコンテンツになります。

 また、翌日のオンライン講座に参加してくださったBさん(女性)。いろいろ話を聞いてみると、幼少期からお父様の仕事の関係で、数年に一度は引っ越しをする、慌ただしい生活を送っていたといいます。

 日本国内を移動するだけでなく、ときには海外に数年間滞在することもあったというから、多様性やコミュニケーション能力、メンタルの強さは半端ないでしょう。
 それならば、「一人時間を有意義に過ごす方法」とか、「友だちづくりの極意」とか、「引っ越しのすすめ」などをテーマにしたら、おもしろいものがどんどん書けそうではないか。


 そして、昨年、月イチ文章教室に通っていただいたCさん(男性)。彼もよく「自分が文章なんて書けるのかなぁ」と言っていたが、探れば探るほど、ネタの宝庫だった。

 たとえば大学時代、所属していたゼミの教授とのエピソード。祖父と孫のような年齢差の二人は、なぜかウマが合い、一緒にティータイムを過ごすことが日課になっていました。

 教授とのほっこりティータイムでいただくお菓子を調達するのが、彼の重要な役目。「今日は紅茶を飲むから、△△店のロールケーキにしよう」とか、「煎茶には、〇〇屋のお饅頭が合いそうだ」とか、それはそれは真剣に、お菓子を選んでいたのです。
 その役目が高じて、自然と彼はスイーツの目利きになっていきました。

 それなのに、、、、それなのに、、、、「書くべきネタがない」と思ってしまうのはなぜなのでしょう?
 Cさんがお茶に合わせて選ぶお菓子の話や、おすすめのお店、旬のスイーツ、ティータイムの過ごし方などなど、、、すでに、私たち読者が読みたいネタをいくつも持っているじゃないですか。

 
 さて、話をいろいろ広げてしまいましたが、
まあ、言いたかったのは、こういうことです。

「書くネタがない人は、自分の個性やオリジナリティに気づいていないだけ!!」

 その「個性」や「オリジナリティ」っていうのは、ものすごい能力とか突出した専門性などが生み出すのではなく、
・特色のある地域で生まれ育った。
・子どものころから転居を繰り返した。
・お茶に合ったお菓子を選ぶのが得意。
のように、何気ない日常の暮らしの中で育まれるものです。


 さあ、「書くネタがない」「何を書けばいいかわからない」と思っていたあなたがやるべきことは、一つ。
 生まれてからこれまで、どんな人生をどのように歩んできたのか、じっくり振り返ること。
 その中に、絶対にあなたにしか書けない「個性」や「オリジナリティ」があるはずです。

 うーん、それでもなかなか自分だけのネタが見つからない! という方は、ぜひ、文章スタジオ東京青猫ワークスの講座へ。
 きらりと光るあなただけのネタを、私が発見させていただきます!

★文章スタジオ東京青猫ワークス「教室ページ」
https://www.street-academy.com/steachers/31074

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