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掌編・短編小説

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五百から二千字程度の短い単発小説をまとめています。末尾記載の日付は初回公開日、日本語はタイトルの日本語訳です。
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2022年3月の記事一覧

朝の習慣

「ずっと思っていたが」  洗面器から顔を上げると、鏡越しに目が合う。顎から滴る水を手で軽…

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straight

 空のシガレットケースを恨めしげに見つめて閉じると、男はため息混じりにグラスを持ち上げた…

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la fièvre

 熱に浮かされて呼んだ相手は、幼いときから祖母だった。両親だった頃もあるだろうが、もう記…

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