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掌編・短編小説

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五百から二千字程度の短い単発小説をまとめています。末尾記載の日付は初回公開日、日本語はタイトルの日本語訳です。
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2022年2月の記事一覧

風邪と睡眠

 キシリとかすかな音を立て、ベッドが沈む。すでに部屋に落ちる影は濃く、明るいながらも強い…

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Il fait très froid de dormir seul.

「雪が降り出したようだよ」  重たいカーテンの向こう、遠くに街灯が光るだけの真っ黒な窓を…

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Je n'ai pas besoin d'une berceuse.

 時計の針の音が嫌に大きく聞こえる夜半過ぎ、何度目かの寝返りを打ったところでアレクサンド…

1

Une petite cigarette.

 勝手口の外から盛大なくしゃみが二度、三度。夕食の下ごしらえをと厨房を訪れたシャルマンは…

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