生涯でいちばん嫌いな友だちの話


遡る事13年。小さな小学校で学年1クラスにも関わらず女子のグループに馴染めなかったわたし。


もう一つの小学校とくっついて中学生活が始まる。
そっちの小学校の子と仲良くなれるか不安と小学校の苦痛から逃れられる喜びでいっぱいだった。


中学校では2クラス。わたしは1組だった。
出会いはあんまり覚えてないけどもう一つの小学校のAちゃんと仲良くなった。2人きりはあんまりなかったけどその子とプラス数人で仲良くしてた。
楽しかったと思う。母親も「あの時は友達できたって嬉しそうだったよね」って未だに言うほど。


ある日の昼休み、女子数人と男子数人で休み時間に話してた。チャイムが鳴った。その時たまたま少し離れていたAちゃん。

Aちゃん「◯◯◯◯◯!」
わたし「、、、、、、。」
男子「席つこうぜ!」
わたし「そうだね〜。」
Aちゃん「、、、、。」


これがはじまり。
昼休み明けの授業は多分実習?だったんだと思う。
Aちゃんは大きな声で「超うざいんだけど〜」(にやにや)って言い出した。
他の子も「やばいね〜」(にやにや)と相槌。
ゾワっとした。嫌な予感がした。小学校の時の馴染めなかった頃を何故か思い出した。
怖かったけど聞いた。
わたし「だれの話??」(愛想笑い)
Aちゃん「何でもないよ〜」(にやにや)

確信だった。
絶対わたしだ。でも何で?
さっきまで一緒に話してたのに。


それからの事はあまり覚えてない。覚えてるのは原因はわたしがAちゃんの呼びかけを無視したのに男子のことは無視しなかったことらしい。

言い訳に聞こえると思うがわたしにはAちゃんの呼びかけは気付かなかった。少し離れたところから、チャイムの大きな音が鳴っている最中に話しかけられて、
わたしは聞こえてなかった。

その後、わたしとAちゃんとBちゃん、Cちゃんでいつメン(死語)になった。(Bちゃん、Cちゃんは他クラスだった)


2年、3年はわたしとBちゃん、CちゃんとAちゃんが同じクラスになり、一緒のクラスになる事はなかったがそのいつメンは変わらず存在した。

その3人は小学校が同じでその小学校の女子の中のカーストでは最上位に居た(と思う)
一方わたしは馴染めなかった身。
このグループから離れるのは難しかった。
そこまで強くなかった。


基本は4人で仲良かった。定期的にAちゃんはわたしのことを嫌になりわたしのことだけ無視してた。
でもそれは4人の時だけ我慢してれば良くて、クラスに戻ればAちゃんは居ない。穏便に過ごしてた。

無視される理由はいつも分からない。自分がいつメンから離れるって言うくせに離れない。わたしは黙り込む。
段々と苛立ちが募った。
何故この子の都合に合わせなきゃならないのか、この子の機嫌とらなきゃいけないのか。


それは次第に増していき、わたしの心はAちゃんを拒絶するようになった。

もともと決めていた志望校もAちゃんが同じところにすると聞いて変えた。


そして私たちは中学を卒業した。


それからはわたしが市外の高校に行ったこともあってかその3人とは疎遠になった。

ある時からBちゃんと会うようになった。Bちゃんはすごく友達を大切にする子だからAちゃんともCちゃんとも会っているようだった。


いつからだろう。成人式後くらいからか4人で会うことが年に1.2回できた。


普通に仲良さそうに見えて、会話の矢印がわたしとAちゃんだけは交差しない。そんな関係が4年ほど続いた。


大人になったわたしはわたし以外の3人で行ったと知った旅行にも3人で撮った写真しかインスタに載せないAちゃんにも苛立つ事はない。


だけど、ある日、Bちゃんと話してる時にわたしとAちゃんの関係性についての話になった。
わたしは中学の頃されてきた事の話、いまは好きでも嫌いでもないという事を話した。
Bちゃん曰くAちゃんは「(わたし)ちゃんには嫌われてるから」と言ってるらしい。
そしてそれはBちゃんとCちゃん2人の話題にもなっているらしい。

すごく申し訳なく思った。BちゃんとCちゃんに。
ギクシャクに気付いてて気を遣っててくれた事。
旅行だったり3人で遊ぶのは、わたしがAちゃんに会いたくないと思ってるだろうと気を遣って誘わないでおいてくれたらしい。


そして一言、「大人になったんだし話してみたら?」と言われた。
確かに、と思った。


その時、夏にコテージ借りて1泊2日の旅行を計画してた。じゃあそのときに、ということになった。


当日。朝から緊張していたわたし。
夜のBBQでは緊張から飲み過ぎてしまった。記憶をとばすほどに。途中から意識戻ったので話そうと決めた。


わたし「あの時さ、何でわたし無視されたの?」
Aちゃん「え、そんなことしたっけ?全く覚えてない」

わたし「えっっ??自分でこのグループから離れるって言ったのに離れなかったのは?」
Aちゃん「そうだっけ?知らない」

怒りを超えて呆れてしまった。
あぁそうだった。この人こーゆう人だった。
一気に酔いがさめてしまった。


わたし「そうなんだ。でもわたしはあの時すごくしんどかったな」
Aちゃん「BちゃんとCちゃんを取られるのが嫌だったんだと思う」「わたしだけ部活違くて1人になった気がしてた」
とだけ言われた。

やっぱりな、と思った。
AちゃんはBちゃんに依存していて、ずっと同じクラスで部活も一緒のわたしが許せなかったのだ。


そのあと、Cちゃんと2人で話していて、この考えは一致した。さらにはBちゃんも「自分で言うのはあれだけど、、」な様子も見せつつ納得していた。


未だにAちゃんからの謝罪の言葉は無い。もう期待もしていないし言われたからと言って好きになる事はない。
でも、今後もたまには4人で会うのだろう。


あとがき

中学生のわたし
我ながらよく我慢したと思います。
初めてできた友達がAちゃんだったから。その分悲しかった。でもBちゃんとCちゃんは1度もAちゃんに加勢する事なく普通に接してくれていました。
2人が居なかったらと思うと、、

ありがとう。

人を嫌いになる。少ないと思うんです。心の底から人を嫌うことって。でも、一度くらいはあるんじゃないかなとも思うんです。

わたしは、自分の小さな定規で人を測るのは失礼だと思っているので、嫌なことがあってもこんな人でも良いところはあるんじゃないかなって思って良いところを探して怒りを抑えています。

でも彼女のことだけは心の底から嫌いになりました。

悪いと思っていません。いいと思うんです。だって生きてるんだから。
嫌いな相手には嫌われてるって言うし、誰にも嫌われてない人なんて1人もいないって言いますからね。


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