人生を通してアナタに伝えたいこと

農園で働き出した僕。

対人恐怖症は全然改善されなかったけど、音楽を通して変な自信だけはあった。

人と目も合わせられないし、コミュニケーションも全くできなかったけど、ドラム叩けるようになったし!ピアノ弾けるようになったし!みたいな・・・

そんな時に彼女は現れた。

同じ農園に来たアルバイトの女の子。

25歳で童貞だった僕は焦っていた。

とにかくセックスがしたい!と(笑)

そんでなぜかその時だけはめちゃアプローチしまくった。

普通ならドン引きでしょってくらいに。

彼女も僕の猛烈しつこいアピールに負けたのか、付き合いが始まる。

そんでなんとかセックスまでこぎつけた僕だった。

内心は『やったぜー!!童貞卒業!これでまた一つ自信つけてコミュニケーションも出来るようになるぜ!』つって。

いやいやいや。バカか。って話なんですけど。

まぁ案の定そんなことはあるはずもなく、今まで通り人と喋れるはずもなく、雑談も出来ないし、怖い作り笑いか、能面のような無表情で人と接するということには変わりなく。

彼女との関係も良くない日々が続いてゆきました。

一緒にいても僕は彼女の話に相槌打って作り笑いで誤魔化す。

しかし、彼女の話が終わるとすぐに訪れる無言。

あぁやっぱり駄目かぁー。って思いました。

コミュニケーションは努力ではどうにもならんし、才能ある人(僕にとっては10分以上会話が続くことはもう才能の一種でした。)しか無理なんだなぁーと。

付き合いだした当初は彼女も色んな話をしてくれてたし、働いているところが同じだったので共通の話題があり、なんとか凌げていましたが、ある程度一緒の時間を共有するとそれにも限界があるわけで。

ある程度過ごして、本当にお互い喋らなくなるようになりました。

もう終わりだなぁー。と感じて僕から切り出しました。

「もう僕と一緒にいても将来ないよ。こんなにも人とコミュニケーションできない社会不適合者と一緒にいてもつまらないよ。だからもう別れよう」と。

そしたら彼女が言いました。

「えーと、コミュニケーションが全然とれないとか言ってるけどそういうことの勉強とかはしたの?一生懸命それに向き合っていたらそれがもっと滲み出てくると思うし、魅力的だと思う。アナタにはそれを感じないんだけど。」とバッサリ。

正直その時は僕も人が集まる場所に積極的に行ったり農園でのイベントで人が集まる場所には参加するようにしていた。

YouTubeでも対人恐怖症を改善するために、とか会話上手になるためにとかの動画も見てた。

だけど一向に良くならないから反発の気持ちもある反面。

いや、ちょっと待てよ?今まで泣きながらドラム叩いて、毎日ピアノ弾いて、それらを出来るようになったとき程、僕は会話のことを勉強しているか?
向き合っているのか?と。

いや、全くしていない。会話は才能だと思っていたからいきなり人の集まる場所に行ったり、実践にばかり走っていたんだ。

よくよく考えてみると音楽だっていきなり楽器を触ったこともないような人間が音楽を演奏出来るのか?それこそ才能だ。てかもう天才の域。

会話はしなくてはいけないことだから必然出来るようになる人が多いけど僕のように会話に苦手意識がある人間はどうだ?

少しずつ練習をして、勉強して、始めて出来るようになるんじゃね!?そう思い立ちました。

そこから本格的に会話の勉強が始まりました。

by jun