【第3話】太い原因を知る
青木です。
~新しい自分になる旅の話~
■【第3話】太い原因を知る
ワタシの名前は田中洋子。
都内で仕事をしている。
年齢は43歳、
いつの間にか会社でも
責任あるポジションを
任されるようになってしまった。
コロナのせいなのか
社内はギスギスしていて
人間関係は最悪だ。
みんな自分のことしか考えていない。
会社からは売上げを上げろと言われ
若い社員からは会社への不満や
メンタルが不安定だから辛いとか、
こんなにやってるのだから
もっと評価してほしいなど言われる。
文句の一つでも言ってやりたいが
コンプライアンスがどうとかで、
言ってはいけないことになっている。
毎日いろんなことに気を遣っていて
いつも私ばかり損してる気がする。
いや、いつの時でも
ワタシは損してきた。
頭の中は考えることが多すぎて
気づいたらもうヘトヘト。
いったい、
何のために働いているのだろうか。
それに、自分自身も以前から
子どもの頃の親との関係にトラウマがあり
最近巷でもよく言われる"自分らしさ"が
なんだかわからなくなっていた。
これまでワタシはずっと、
母親のためにとか
家族のためにとか
人のためにと思って生きてきた。
そのほうが良いんだと思い
自分が我慢すればうまくいくんだ
そう信じてきた。
それが、ワタシだと思っていたが、
いつからか何か違和感を感じるようになる。
本当はどうしたいの?
本当の私って何?
自分のことが
よくわからなくなってしまったのだ。
※
ところが、
先日、
以前から気になっていた
美脚整体を受けに行って以来、
頭の中の霧がサーッと晴れて
モヤモヤがなくなった気がしている。
会社での出来事も
上手に対処できてる気がするし
ストレスもあまり気にならない、
今まで私は何に悩んでいたんだろうか、、
そう思うほど、
出来事の受け止め方が変わったのだ。
初回の体験のとき
ワタシはなぜか、
子どもの頃の出来事や
親との関係の話など
ずっと誰にも言わず
自分の中で戦ってきたことを
吐き出すようにしゃべっていた。
気づいたら勝手にその話に
なっていたから不思議だ。
ワタシはこれまで、
いろんな人からコーチングを受けたり
アドバイスを受けてワークに
取り組んできたのだけども、
一向に解決せず「なぜなんだ!」
と怒りを感じることさえもあった。
この前のセッションでは
あることに気づいたのだった。
ワタシは、
自分を変えようとしてきて
いろいろ学んできたが、
どこかで、
頭の理解で取り組んでいた
ということに気づいた。
心や魂からの行動では
なかったんだ、、
そう思うと過去うまくいかなかった
ことが妙に納得できる。
そりゃそうだわ
美脚整体の赤木さんからは
整体をしながら
いろいろ質問をされるのだが、
質問に答えていくと、
自分が本当に言いたいことに
気づけたり、
なんとなくこうかな
と思っていたことが具体的になるので、
自分の思っていることがどんどん
整理されていく。
その一方、
頭がパンクするかと思うくらい
今までにない気づきをたくさん
処理しなくてはいけない状況にもなった。
その日のセッションでは、
何をしたのだろうか?
覚えているのは
話をしただけだということ。
赤木さんからは、
物事の捉え方について、
自分がかけてる眼鏡は
世の中をどう見ているのかを
認識してみるのと、
違う眼鏡に変えることもできる
ということを教えてもらった。
自宅に帰って、
その日の気づきを思い出して
自分の中で整理した。
そして、翌日からの生活ではなんとなく
自分が何を意識しているのかを
認識するようにして
かけてる眼鏡を変えてみたのだった。
そうやって10日が経ち
今日は2回目の予約の日だ。
最近なんだか身体が軽いし
便通の調子も良い。
前回の体験では話しをしただけだと
思っていたが、
整体を受けたことがワタシの身体に
何か影響を及ぼしていることは
なんとなくわかっていた。
身体全身にちゃんと血が
通いだしたのだのを感じる。
今日はどんなことをするんだろう?
前回感じていた不安はもうなくなっている。
これから起こることが楽しみで仕方がない。
そう思いながら、
ワタシはインターホンを押した。
※
「足首が固まって痛くなることがあるんです。」
田中さんがそうおっしゃったので、
多分アレだなと直感的に感じ、
イスにかけるように即した。
仕事上、
座っている時間が長いとの
ことだったので、
実際どのように座っているかを
見てみることにした。
僕は、田中さんに
「普通に座っておいてくださいね」
と言って、
右足の外側のくるぶしと足の裏に触れてみた。
地面に足を押し付けていて
手で上に持ち上げようとしても
重たすぎてびくともしない。
予想通り、
足首が固まって痛くなる原因は
足を重たくしていたことが
関係しているだろうと思った。
「ワタシが重たくしてるんですね、、」
田中さんとしては別に
重くしてるつもりはない。
ただ、普通に座っているだけ。
デフォルトが
地面を押し付けすぎている。
このようにして座るのが
田中さんの癖で
とくに、くるぶしが重たいのと
足首の感覚が薄れていることが
気になった。
重たい部分を支えると
「そうされるとすごい楽です」
と田中さんは言った。
田中さんは、
学生時代陸上部だったそうで、
部活のせいでふくらはぎの筋肉が
張ってしまい太くなっていることを
ずっと気にしていたとのことだった。
くるぶしの重さを支えながら、
田中さんが気になっている
ふくらはぎを施術すると、
柔らかくなってみるみる
細くなってきた。
「なんですかコレ変な感覚です。
しかも、細くなってる!」
無意識に緊張させていた
筋肉が緩むことで細くなった。
ここからが大事なポイントなのだが、
僕が、重たいところを支えてたが、
日常ではコレを自分で支えなければ
いけない。
どうやって支えるかというと
背骨で支えるのだ。
背骨の可動域を高めて
感覚を研ぎ澄ましていく
この感覚を掴めるかどうか
信じて取り組めるかどうかで
うまくいくかどうかが決まる
といっても言い過ぎではない。
背骨で支える感覚を身につける
ことが脚やせには絶対的にかかせない。
田中さんに立ってもらい
今度は僕がイスに座り
地面と接している足を手で
持ち上げてもらった。
「重たいですね」
まずは、重たいとはどういうことを
実感してもらう。
「重たいですよね、
田中さんもこんなふうに
座ってるんです。
足の甲のあたりとか足首周りとか
力が入っているのわかりますか?」
そう言って
力んだ状態にして触れてもらい
「この緊張抜いてみますね」
と今度は脱力した状態を触れてもらう。
そして、
背骨で足の重さを支えた瞬間
足がどのようになるかを
実際に触れて感じてもらった。
そうすると手で持ち上げても重たくない。
「すごく軽いです」
重たいということが
どういうことかコレでなんとなく
理解できたと思う。
あとは、
まず見よう見まねでやってもらう。
僕は、足に触れることで重さや
本人がどこをどう感じているのかを
読み取り、
「そうそう、そんな感じです、」
「あ、それは背骨じゃなくて
脚で持ち上げちゃってます、、
それっ、その感覚です!」
などと言いながら
一緒にどの状態が良いのかを
感覚で理解してもらうのだ。
なんとなく感覚をつかんでもらえれば
今日はそれでOK。
コレだけでセッション終わってしまう。
今度はベットに寝てもらって
整体を行なっていく。
感覚をなんとなく身体が掴んだようだ。
施術をしていると
身体が緩んでいくスピードが
はやくなってきた。
※
セッションの最後に、
足首についてる脂肪を落とす
とっておきのセルフケアの方法を伝えた。
そのセルフケアは
足首に溜まった脂肪をつまむだけ。
でも、ちょっとしたコツがある。
つまむことで何が起きるかというと、
余計な水分と老廃物が流れるのだ。
摘んだことにより浸透圧がかり
毛細血管に回収されやすくなる。
施術後は副交感神経が優位になっており、
前毛細血管括約筋が緩み毛細血管に
血流が流れやすくなっている状態だ。
簡単にいうと、
ダムが開かれ毛細血管に
血流がドバドバ流れる状態だ。
このとき、
細胞と細胞の間に溜まっている
水分(間質液)や老廃物は回収されて
むくみがなくなりスッキリする。
とくに
脂肪の周りは余計な水分が
溜まりやすくなっているので、
このセルフケアを毎日やることを
おすすめしている。
余計な水分を溜めないこと
これが脂肪を落とすためにも
必要なことになる。
「セルフケアどれくらいの頻度で
やれそうですか?」
と田中さんに尋ねてみた。
本当のことを言うと毎日やるのが
当たり前なので狂ったように
セルフケアをやるくらいが丁度良い。
「毎日、やってみます」
本気で変えようと思ったら
これくらいはやっておいてほしいが
自ら率先してやらないと意味がないので、
自発的に毎日やると言ってくれて少しホッとした。
田中さんには、
とにかくたくさん脚に触れることで
自分自身で何かを気づいてほしいのだ。
自分の身体を雑に扱ってたなとか
頭ばっかりで身体に
意識向いてなかったなとか、
むくみにくくなってきたとか
なんでもいい、
自分の脚とちゃんと対話すれば
何か気づけるはずだ。
気づきが得られるまでやる
とにかく探究心を持って
自分の身体を観察してほしいと思う。
身体は必ず変わるものだから。
※
今回のセッションで
僕は田中さんのある欠点に気づいた。
ここが修正されない限り脚やせはない。
でも、
今は伝えるのはよそう。
一度に意識してもらうことは
一つが二つにするのが僕のルール。
いくつも宿題出しても
意識が分散して
結局何も変わらない。
さて、
田中さんのある欠点とは?
次はこのことについて
話をしようと思う。
つづく
※この物語はフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。
物語の中でお伝えした
足首セルフケアのコツは
この動画でチェックしてみてください。
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