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音楽ノート

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聴いた音楽の個人的感想など。
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#本

2023年、今年出会ってよかった作品

映画『あのこは貴族』  小説も良かった。押し込められてた世界から抜け出して新しい自分に出会いなおしていく感じだった。誰かと連帯すると世界の見え方が変わっていくこともあるんだという希望を感じた。 『PLAN75』  一見、制度として実現しなさそうな設定だけど、この映画を観てから、こういう感覚って実はすでにいろいろなところに根付いてしまっているんじゃないかと怖くなった。「設定」とか「仮定」の話ではなく、実はこの世界と地続きの作品だと思う。 『スパイの妻』  後半で「ハッ」とさ

一言感想メモ (映画・本・音楽)

映画編いとみち  言葉が必要なときに言葉が見つからない状態というのが、僕にとってもリアルな話だった。暗い部屋の中で三味線を弾くシーンがたまらなくかっこいいけど、同時になぜか切なかった。同じ店のメンバーや同級生の伊丸岡など、主人公の周りもいいキャラクターが多かった。勝手な思い込みかもしれないけど、三味線ってめっちゃロックかもしれない。 はちどり  「理不尽」がひとつのテーマだと思う。その中で登場する塾の講師のキャラクターが素晴らしくて救いだった。大きな理不尽は勝手に降り注

好きになった作品(音楽・映画・本)~2022年 上半期

 その年の上半期に個人的に好きになった作品を紹介するシリーズ。昨年は音楽限定で紹介をしましたが、今年は映画や本に触れる機会も多かったので、そちらも含めて紹介したいと思います。 ●音楽部門ムーンパレス / RAY  この記事を書こうと決めた数十分後に Lyric Video が配信されるという奇跡にびっくりしています。以前にも少し感想を書いたのですが、サビで旋律が2つに分かれた瞬間の、心が浄化していくようなあの心地よさがこの曲の第一の特徴だと思います。  RAY の楽曲の