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雑感|いつかは自分に復讐されるのかもしれない。
頭の中がふわふわして、とても穏やかです。
生きていくための最低限のやる気だけ残してなんとなく動いている、そんな正月を過ごしました。
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もう半月ほど小説を書いていません。
長編を執筆中でしたが、五万字弱に達したところで止めました。とても繊細な話だとわかったからです。
ちゃんと組み立てて、下調べして、一年くらいかけて仕上げられたらいいなと思います。
私は年始に目標を掲げません。今年はこれをやるぞ、みたいなことを言って実現した試しがないのです。口に出した途端に飽きたり、やった気になってしまいます。
だから声高に叫ばず、自分の中のもう一人とひそひそ企むくらいがちょうどいいのです。
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「謎めきたがる癖」
読んでいた本にこの言葉が出てきてどきっとしました。
私は小説を書くためにできるだけ自分を消したいタイプなのですが(どの口が言う)、実は「謎めきたがる癖」があるのではと思って、心がざわつきました。
この言葉は、とある殺人事件の被害者のひととなりの考察部分に書かれていました。
いくつものペンネームを持ち、漫画家として「私を見てほしい」と表現する一方で、親しい友人にすら秘密事が多かったことから、「私を見るな」という願望も同時に持ち合わせていたのではないかという考察です。
漫画家として成功していたその裏で、被害者には別の顔(収入源)があり、それがトラブルの発生源となって命を落としたとされています。
最終的には身元の判別が難しいくらいの腐乱状態で発見された被害者ですが、未だ犯人は捕まっておらず事件は未解決です。
ペンネームごとに作風を変え、何者にも定まらず、謎めくために秘密を抱えて生きていた(と考察される)被害者が、最終的に身元の判別がつかない、まさに「何者かわからない」状態で人生を終わらせたことは、あまりにも皮肉で恐ろしいことに思えます。
「人は自分に復讐される生き物だ」と著者は言います。私たちの神々は相当にブラックなセンスの持ち主なのだそうです。
なんのはなしですか。
あまりの恐ろしさに今すぐ本名と顔を晒したくなってきました。(嘘)
そんな2025年の幕開けです。