アルイル x ハブ研究会 vol.3
9月最後の土曜日に第3回目のアルイル x ハブ研究会を実施しました。
アルイル x ハブ研究会は、茅ヶ崎にある一般社団法人「リトルハブホーム」と西新宿にある一般社団法人「青草の原」が運営する「れもんハウス」が、「拠点づくり」をテーマに、2023年6月から2ヶ月に1回の頻度で共同開催している、ゆるやかな学び合いの場です。
今回のスペシャルゲストは、なんと・・・ゲストである研究会参加者のみなさん!
20名ほどのみなさんとお野菜たっぷりの豚汁とおにぎりを頂き、お一人ずつ自己紹介をしていったら、あっという間に閉会のお時間となってしまいました(笑)
「普通に生きていたら、出会わないかもしれないですよね」
集った方々の背景は、社会福祉の従事者や医療従事者、社会福祉へ関心のある学生、また企業にお勤めの方々(不動産、IT/通信、コンサルティング、教育)など実に多様。「普通に生きていたら、出会わないかもしれないですよね。だからこそ、こうやって混じり合う場をつくることが大事。」そう語るもじゃさんの言葉に、みなさん微笑みながら頷いていました。世界の狭さ、つまりその領域内外の交わりの乏しさは、どの領域においても共通する課題かもしれません。
ゲストの自己紹介で語られた「関心事」や「課題意識」は、それぞれのフィールドならではの、特有で、属人的なものがほとんどな中、だからでしょうか。それぞれの活動や、直面している課題をリアルに感じることができ、領域を越えて湧き上がる共感の念は、他者と自分との間につながりを見出させてくれた気がしました。一見、自分と他者の領域は全く異なるものだと思いきや、「人」を介して接点が見つかり、本来あるはずであろうつながりに気付かされる。だからこそ、「なぜ私たちは交わっていないのだろう」という問いも加速したようにも思います。
大人のケア
フィールドは違えど、紡がれる言葉と想いの中から浮かび上がった共通の課題意識は「大人のケア」。それも、「支援者」という言葉を便宜上、あえて使うのであれば、「支援者である大人」に対するケアです。
「私、今、心が傷ついてるんです。」
子どものケアに携わるお仕事を長年されている参加者のお一人が、自己紹介でご自身のことをそう語るシーンがありました。
「傷ついてるんです。」
あの時、あの部屋で、この言葉に共鳴したのは、私の傷ついた心だけではなかったと思います。誰しもが、スーパーマンでも、スーパーウーマンでもない、脆さを抱えた一人の人間。傷が疼き、心が細くなる夜もある。それでも、その脆さをも受け入れながら他者と共に生きる時、決して華やかではないけれど、しなやかな、確かな強さが醸成されるのでしょう。
そうしなやかに生き、自分の、また、別の参加者曰く「誰かの何気ない日常を守る」には、大人という自分自身のケアは必要不可欠。「アルイル x ハブ研究会」は、混ざり合いと学び合いを通じた「労わり合い」の場なのかもしれません。そのような場を、また次回もいろんなみなさんと一緒につくりたいです。
次回のアルイル x ハブ研究会 vol.4
次回は12月3日(日)。スペシャルゲストは、困難を抱える女性の支援や環境改善を目的とした街頭アウトリーチなどを実施している、NPO法人レスキュー・ハブの代表・坂本新さん。
笑顔で、ご参加をお待ちしております。
文責:カナ