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青草
2021年11月1日 16:11
朝から晩まで目まぐるしい。 騒々しい目覚まし時計に起こされ、俺は朝飯も食わず、半自動的にスーツに着替えた。 通勤途中の満員電車に揺られながら、今日の立ち回り方について考える。上司や先輩の気に障らないように動かなければならないからだ。 会社に着くと、呪文みたいな企業理念を皆で復唱する。「すべてはお客様のために」「価値を生み出す行動を」理想を連ねた言葉を、俺は無感情に発した。 形だけの朝会を