漫画感想:『横浜黄昏咄咄怪事』1巻/ 吉川 景都
『横浜黄昏咄咄怪事』1巻
『横浜黄昏咄咄怪事』待望のコミックス1巻。
異界に片足突っ込んでる、というかほぼ異界の人になりかけてる人気動画配信者の東條リアムが、自身の呪いを解くため、都市伝説研究家の加賀美昭行先生と都市伝説を集めていくお話。
加賀美先生の目にはリアムが透けているように見えるのですが、そう見えるのはリアム本人と加賀美先生だけ。どうやら加賀美先生にも何か思い出せない異界に関するヒミツがありそうです。
現世と異界を行ったり来たりのような生活をしているリアムは、異界に通じる扉が見えたり、扉を出したりすることができます。リアムの出す扉は電車のドアのような見た目。でもそれらは普通の人には見えない。
1巻で個人的に一番好きなエピソードは『呪いのダンス踊ってみた』です。
作者の吉川先生のXでそのエピソードがまるごと読めるようになっています。
1巻ではまだ役者が出揃ってないのですが、リアムの集めた都市伝説をいただこうとする2人組(3人組かも?)もチラッと登場して、リアムと加賀美先生の都市伝説集めに波風が立ちそうな予感。
都市伝説がテーマなだけに少し怖いシーンもありますが、ベースはコメディなので、ライトタッチホラーコメディです。(あるんかいそんな言葉)
個人的にはリアムと加賀美先生のバディ感が好きです。バディもの好き。
個人的にアガったのは吉川先生の過去作『鬼を飼う』の鷹名とアリスが売人として一瞬出てきた!
今は2人が奇獣商を引き継いだのかな。
リアムと加賀美先生が鷹名とアリスに出会ってほしい。加賀美先生は大学時代に民俗学とってたらしいから『こまったやつら』の桑子にも出てきてほしい。世界観共有してほしい。シェアードユニバースしてほしい。(映画『ラストマイル』の影響)
作者の吉川景都先生というと共著のメイク本の印象が強い方も多いと思いますが、わたしは吉川先生の描く民俗学的な世界観のファンタジー的な作品が好きです。
(過去作『鬼を飼う』もオススメ)
昨今紙のコミックスどこの出版社も軒並み高くなってるから、このボリューム、しかも冒頭カラーページでこの価格はお得。
初出:https://www.instagram.com/p/C6jVzSJSbx6/ に加筆。
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