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"夫"より"男"を優先する考え方

仕事では
「パパの育児参加を」
「育児家事は2人でするもの」
と堂々と発言している私ですが、現実問題、家事育児を私より完璧にこなす旦那さんだったらちょっと嫌だなぁと思ってしまうことがあります。わがままですが。

「どちらも同じくらいできる関係」
より
「不得意なところを補い合える関係」を求めてしまう私。
うちの夫は家事育児を率先してやるタイプではありませんが、出来ないわけではけしてありません。
片付け、収納はきっと私よりもうまいくらい。
それでも、家で何もせずソファに座っている夫を許しているのは、家事育児の中でも私の領域というのがあり、そこは邪魔されたくないと思っているのかもしれません。
そのかわり私に出来ないこと(車の運転は17年ペーパーでもう乗れない気がするので夫にやってほしい。DIY系も丸投げ)はやってもらうし
生活費の大部分は夫に任せて
そうやって何となく
夫のプライド(男らしさ)
妻のプライド(女らしさ)
というものをお互い保っているような気がします。

家事育児を夫が完璧にこなしてくれたら私も夫並みに稼がないと放り出されるかもしれないし(笑)
何より家族としては申し分ないだろうけど果たしてそんな夫を私はこの先男性として見ていけるのか?
とふと思う部分があります。
あくまでもうちの場合です。

家に母親は2人もいらない。
家族というチームは強固になればなるほど、男女としてのときめきが失われていくような気がする。
そして、家事や育児は外注できても、男女の関係だけは外注できません
厳密に言えばできるけどバレたら修羅場になるし法律的にアウトです。

家事育児が完璧な夫から子供と一緒に「できない私」を責めるくらいなら
私に「もうまた靴下脱ぎっぱなし!」と怒られて「ごめんごめん、いつもありがとう」と言ってもらう方が良い気がする。
靴下はきっかけであり、夫に対して日頃の夫以外のストレスを発散させられる=結果的にサンドバッグになってくれる図式が成立していることは私の精神衛生上必要な事なのかもしれないと思うわけです。

私が地味に夫に対して尊敬しているところは
ごめんなさいが言えるところと
私からの要望を出来る範囲で改善してくれる、出来ない時はなぜできないのかまで言ってくれる=きちんと受け止めてもらったという信頼をくれる
ところです。
小さなことですが、それは私に対してちゃんと向き合ってくれている誠実さを感じるし、夫婦においてそれが一番大事なことだと思っています。

気が合う相手より、気が合わなくてもそれをお互い認め合える相手の方がずっと長く付き合っていける。
だって、価値観の違いをすり合わせること、譲ること、話し合うこと、が出来るから。
いくら気が合う相手でも、長い人生の中で価値観がお互い変わっていく事があることを前提に、きちんとコミュニケーションがとれるかはとても大事な要素だと思います。

話がそれましたが、お互いが気持ちよく生活していくために、パートナーにとってどういう自分でありたいかをよく話し合っていく必要があると感じます。
【文句を言いながらも靴下を拾ってあげる私】家庭の中でちゃんと役割があって、夫の役に立てていることで自分の自尊心を満たす。
それは夫も同様【妻子供のために働いている俺】というプライドが少なからずあるだろうし壊さないようにしています。

もちろん私もフルタイムで仕事をしているので、いわゆる
「働く人・家事育児をする人」
の分担ではありません。
なので必然的に私の方が仕事・家事・育児の分担が多いのですが、そこは生活費の大部分を夫に出してもらっていたり、ちょっとしたプレゼントだったり、近所のお出かけでも数日の旅行でも外出した時は全て夫の財布から出すとか(我が家は財布が別です)
そういったことでお互いの《していること、してもらったこと》のバランスを保ち、うまくいっている気がします。

何よりもお互いが《感謝・尊敬・興味》の3つをきちんと相手に対して持っているかで、愛情が持続するかどうかが決まるのかもしれません。

子供を持つ夫婦には3つの役割があります。
《父・夫・男》であること
《母・妻・女》であること

それぞれ
《育児力・生活能力・異性としての魅力》
と言い換えられますが
全てを満たしている夫婦はほぼいません。
それならお互いがいま何を一番優先しているのかをよく話し合う必要があります。
ただ私が思うに、一度優先順位を決めてしまったら元に戻るのは結構難しい。
子育てはいずれ終わるけど夫婦は一生続きます。
子育てが終わった後に夫婦にはどんな関係性が残っているのか…
それならいつまでも夫にときめきを感じ、また感じてもらえるような関係でありたい。
そんな先のことを考えながら日々を過ごしています。

自分が結婚して思うのは、私の両親の夫婦関係のことです。
離婚危機もあったものの今はとても仲が良いのは、夫婦の関係性が極めて合理的かつ尊敬と愛情で成り立っているものだと思うから。
父と母の現在の結婚生活は傍から見ると他人行儀に見えるかもしれません。
生活リズムが違うので今は基本的に食事も洗濯物も各自が自分でやり、寝室もお財布も別々。
それぞれが好き勝手やっていて、はたから見るとルームメイトのよう。
ただお休みの日には2人でたくさん旅行に出かけているし、父はなんでも無い日でも母にちょっとしたプレゼントを買っていきます。

何より事あるごとに「僕はお母さんを尊敬している。本当にすごい人だと思う」と言っていて私は母が父の愚痴を言うのは幾度となく聞いていますが父から母への愚痴を聞くことはあまりありません。
逆に、母はたとえば皆で食事に行って父が食事代を出してくれた時、必ず
「ごちそうさま、ありがとう」
とお礼をかかしません。

これは、家計が別々だからこそ出来る感謝のやり取りなのかもしれません。
そう思うと、良い意味で距離感のある夫婦は長続きするのかもしれません。

子育て中はそれでも母はフルタイム共働きでワンオペ育児だったので、一通りの夫婦の離婚危機コースは経験していると思いますが、それでもとどまり今とても仲が良いのは
【父が絶対的に子供より母を一番に優先していたこと】
【お互いに尊敬と感謝の言葉を忘れないこと】

が小さな積み重ねでも大きなレバレッジとして今効いているのではないかと思います。

これから先、子育てが終わったとも夫婦は一生続く。
そして、夫婦の関係性は少なくとも1年ごとに変わっていく。
だから、都度都度見なおしていきたい。
一番身近な他人だからこそ、丁寧に関係を作っていきたいと思います。


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