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「イクメン嫌い」の本当の理由

先日、とある記事で
「どんなに家事育児を頑張っても、妻が褒めてくれないし感謝してくれません。これ以上何を頑張ったらいいのでしょうか?」
という投稿が旦那さんのほうからご丁寧に「家事育児分担リスト」つきで上がってきた。
そこに対する意見は
「こんなにやっているのに奥さんひどい!」

「そんなの突きつけられたら奥さんが自信失うのでは?」
「家事育児をどれだけやるかより奥さんの気持ちに寄り添っていないのでは?」
という意見だった。



私は実をいうと自分の夫にはイクメンになってもらうことを拒んでいる

なぜイクメンに対してそれほど抵抗があるのかを考えてみた結果

・仕事人間の父親を見て育った影響(ただ、父は平日がノータッチだっただけで家事は料理以外ならほぼできる。土日は育児を主に行い子煩悩だった)

・単純に仕事が好きで出世欲のある人が好き。家事育児をほぼ分担して仕事の時間を相手が作れないのであればその時間を仕事に充ててほしい。

・家事に対する自分のこだわりを否定されたり邪魔されるのが嫌(家事育児分担=お互いの価値観のすり合わせとどちらがどう合わせるまで話し合わないといけない)


ということが上がってきた。
それは夫にも伝えているし夫はそもそも上記の条件をクリアしているのでお互いの合致がいき今に至っている。

家事育児を進んでやってくれて、私を助けてくれるよりも
せっせと外に狩りに行き
「いつもありがとう、とても俺にはできないよ。君には感謝しているよ。本当にすごいね」
と私を褒めてくれて記念日には家電ではなく(もちろん家電は別で買ってくれる)私のためのプレゼントをくれる、お姫様扱いしてくれる人が好きなのだ。

「俺だってやってるし!」と怒られたり不満を持たれたり感謝を強要されたり
「俺のほうが君より上手だよね」とドヤられるくらいなら私に全部任せて褒めてほしい。

これは世間的にどちらがいいということではなく私の主観である。

相手への尊敬がなくなるかもしれないという恐怖


そして家事育児をどちらも主体的に行うことで生じる
「お互いのやり方に不満がたまり愚痴になり、それを悪口として外に持ち出される(たとえ自分の子相手であっても)」
がたまらなく嫌なことに気づいた。

夫に言われるのも嫌だし自分が言うのも嫌だ。
そこから尊敬が失われ相手に対しての尊厳がなくなる。
それなら、お互いの役割を理解し尊敬し、相手のやり方に口を出さず信じて応援し続ける関係でいたい。

不満があるときは愚痴になる前に必ず相手にいう。
それはお互いの共通の価値観なので今のところうまく行っている。

気づいたことがある。
私は、相手への尊敬を自分が失うことを異常に恐れている。
そして、さらにたちが悪いのは

・家事育児を自分以外の人が行うことで自分の存在価値が奪われるという不安

・自分が無価値であることを認めたくない


というめちゃめちゃネガティブな潜在意識があったことだ。

家事育児で自分の存在理由を図る


私はけして良い母親ではない。
家事はさぼりたいだけさぼりたいし、料理はほとんど作らない。
でも、自分なりにこだわりはあって、普段こまめに掃除をしているので毎年大掃除はしないし、作るときはお菓子も料理も作る。
洗濯物は溜めないしアイロンだってかける。
いちおう、18で親元を出て20年近くになるのでそれなりに自立してやっていると思う。
そういう私なりの家事を口を出さず褒めてくれ、感謝してくれる人がそばにいると自分が必要とされている気持ちになる。


私は母から「何もしない子」だと言われてきたし学校や職場でも「落ちこぼれ」だった。
実家にいると私がやる家事はほとんどない。全て母がやるし、何なら母が私の家に来るとそこでも全て家事をやってしまう。
助かっているが、私は私のやり方があるので「口を出さないでくれ」と思うこともある。
いつまでたっても私は庇護する存在で可愛い子どもなのかもしれない。
「何もできない子」だから「〇〇してくれてありがとう」という機会を奪われてきた。

だから夫に感謝されると私は「自分がそこに存在していいのだ」という気分になる(自己肯定感が低すぎる…)

ただ、大前提として夫は「家事をしてくれるから私の事が好き」ではもちろんない。
そして、逆に夫の方も私に認めて欲しいとか好きでいて欲しいなんて微塵も思っていないだろう。
見返りを求めない愛情をいつも注いでくれる。

一番私が夫を信じて信頼しているところは
「いてくれるだけで幸せだよ、ありがとう」
とそのままの私の事も丸ごと受容してくれて、愛して感謝してくれているからだ。
私が何をしてもしなくても、夫は私の事を愛している。
それだけは絶対の自信がある。

そんな人だから、きっと私は
夫が家事育児をしようがしまいが
何なら仕事をしなくなろうが
存在そのものを愛していくのだろうな、と思う。

何かをしてくれるから好きとか
条件付きの愛情ではなく
私も夫がいてくれるだけで幸せだ。

大事なのは家事育児をどちらがどれだけやるかではない


「家事育児を手伝わないと(もしくは主体的にやらないと)産後クライシスになりますよ」
その言葉は半分本当で半分嘘だ。
家事育児を積極的にやっていても、妻を見ず、寄り添わない限りは不仲になる。

大事なのは、自分がどう思っていて相手がどうして欲しいのか知ること。
相手と一緒に考えようとすること。
どんな感情も受け止めてくれる環境を作ること。
そういうことをして初めて信頼関係ができる。

全信頼を相手にゆだねることができれば、多少の関係のズレは修復できる。
「何があっても私たちは大丈夫」
そう思える関係性を築いていくのは、家事育児の分担がどうとか、そういう問題ではないのだ。

他の誰でもない、私たちらしい夫婦の関係を作っていくこと。
お互いどんな家で育ってきて、どんな家庭を作りたいのか。
それを話し合っていくこと。
そこからがスタートだと思う。

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普段は絶対買うコロッケを一から手作り。
「すごい!頑張ったね!めちゃめちゃ美味しい!」
と夫に褒めてもらいたくさん食べてもらうところまでが料理。

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