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万能理論にあこがれて
最初はなんだっただろう。科学少年だったので雑誌『ニュートン』とか、TBSでやっていた『ミーム』とか好きだった。そして、講談社ブルーバックス。
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ma=F
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ですね。質量mに力Fを与えると加速度aが生まれるという。机の上も、宇宙の果てでも同じ1つの法則。これって男(俺が男なだけでジェンダー差別するわけではなく女性でも良い)のマロンじゃない!?
そして電磁力があり、マクスウェルの電磁方程式は、
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\begin{align*}
\nabla \cdot\mathbf{B}&=0\\
\nabla \times \mathbf{E}+\frac{\partial{\mathbf{B}}}{\partial{t}}&=0\\
\nabla \mathbf{E}&=\frac{\rho}{\epsilon_0}\\
\nabla \times \mathbf{B}-\frac{1}{c^2}\frac{\partial{\mathbf{E}}}{\partial{t}}&=\mu_0\mathbf{J}
\end{align*}
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ちょっと、あれと思い出し、その頃にはアインシュタインの虜、相対性理論の本を何冊読んだか、アインシュタイン方程式は、
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G_{\mu\nu}+\Lambda g_{\mu\nu}=\kappa T_{\mu\nu}
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理論物理学に憧れたのだけれど物理学科には入れず物理工学的なところに行き量子力学を学んだ。シュレーディンガー方程式は、
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i\hbar\frac{d}{dt}\ket{\psi(t)}=\hat{H}\ket{\psi(t)}
$$
結局ものにならず、なのですがあれれれれ、1つの式でというのはないんだと思ったら、統一理論というのが物理の究極の目標らしくて、M理論とか紐理論とか。
そんなこんなで書店に立ち寄ったら、小室直樹氏の『日本人のための経済原論』という本を見つけて、経済学は、
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Y=C+I
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で表現出来るって知って衝撃を受けて。物理と同じじゃんかと(後で知ったのですが、物理のモデル化の手法を持ち込んで社会科学の中で一番理論化が進んでいるのが経済学だとか)。
その後勉強して、
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\begin{align*}
Y&=C+I+G+(X-M)\\
C&=C_0+c(Y-T)\\
I&=I_0\\
\end{align*}
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とかに表せるとか(これはあくまでも大学教養レベルでその上にDSGEとかあるとか)。
万物理論熱は再加熱。自然科学だけじゃなくて社会科学もいけるのかよ。そんなとき、
カタストロフィー理論(一発屋のように廃れたらしい)の本を大学図書館で見つけてとか、小室直樹さんの流れで社会学にパーソンズの機能主義とか、ルーマンの社会システム理論というのがあるとか知ったけど結局よくわからず。
そんなこんなで公務員になったもののゲノム解析をすることになり、遺伝の情報はACGTのみで、セントラルドグマとか遺伝コード表とか、ワンチャン万物理論じゃね?的なのを知るとか。
社会人になると熱は冷めるもので恋をしたりとか、子育てで妻に叱られたりとかで万物理論熱は冷めた。
そんななか、
『文学部只野教授』筒井康隆を読み、え、文学にも理論があるの?
T.イーグルトンの『文学とは何か』まで買っちまったよ。
『音楽の正体』というフジテレビの番組の本を知り、え、音楽にも理論があるの?
コード進行やら楽典やら多数買っちまった。
構造主義、え、民族の慣習にも理論があるの?
ウォーラスティンの世界システム、え、歴史にも理論があるの?
興味のなかった歴史書を読み続け、
フラクタル・複雑系
何冊読んだことやら
やはり世の中は万物理論で説明できるのでは?
ネットワーク論・ネットワーク科学
スモールワールド仮説、弱い紐帯の強さ
アクターネットワーク理論
まだ全然わからん
脳科学
自由エネルギー原理
予測誤差を最小化しているだけ!
統合情報理論
認識は $${\phi}$$ で計算できる!
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そして、圏論とかね。
53歳、ぼんくら。CPUもメモリもインターフェースも旧型なのに好奇心だけ最先端。でもChatGPTが味方してくれるしな!