絵師募集、絵本作ろうぜ
絵本の原案は出来たのだけど僕は絵が描けない。以下の原案に響いた方、一緒に絵本を作ろうよ。各ページに合う絵を描いてくださる方はいませんか。
条件1:申し訳ありませんが原稿料は出せません。もし出版(紙でも電子でも)となれば印税は半分ずつで
条件2:原則下記原案をベースにしますが、絵師様のお考えで変更も相談可です。いっしょに相談しながらつくりましょう。
タイトル『こんな大きな木だったよ』
言いたいこと:自然は大切だけど、なんでも自然が一番じゃない。人間との調和が必要。
N:ナレーション
母親A:ナツミ
ナツミの娘:ナナ
ナツミの孫:ミミ
母親B:トモコ
作業員A:たっくん
作業員B:マサル
研究者:アユム
p1-2
見開き。見晴らしのいい丘に大きな木が一本生えている。広葉樹。木の下でシートを広げておにぎりを食べている子供が数人。木の幹の真ん中に木の笑顔があり子供たちを優しく見つめている。
N:丘の上に大きな木が一本ありました。
p3
木に登っている子供。
N:木登りをするおともだち。
p4
カブトムシを捕まえる子供。蝶を追いかける子供。
N:虫取りをするおともだち。
p5
雨の中の木。雨宿りをする子供。
N:雨宿りをするおともだち。
p6
雨が上がり木の向こうに虹が出ている。木と虹を絵に書く子供。
N:絵を描くおともだち。
p7
葉の色の違いを熱心に調べる子供。落ちた枝や葉で工作をする子供。
N:葉を研究するおともだち。工作をするおともだち。
p8
風が吹き、葉、枝が揺れている木。それに耳にし、鼻歌を歌う子供たち。
N:木と合唱をするおともだち。
p9
木の下で、女の子が男の子にプレゼントをして、はにかんでいる二人。
N:うふふ。
p10
木の周りで追いかけっ子をする子供たち。
N:木の周りで運動会。そう、みんな、
p11-12
見開き。木の周りで遊ぶたくさんの子供たち。p1-8までの子供たちに合わせ、枝にぶら下がったブランコなどに、たくさんの子供たち。
N:この木が大好きだったのです。
p13-14
小さなコマ割り。一コマずつ木が少しずつ老いていき、子供たちが減り、遊びも変わり携帯ゲーム機を持ち出している。
N:丘の上の大きな木は何年も何年も子供たちと一緒でした。
p15
木の周りで遊ぶ数人の子供たち。丘の上の木の向こうからトラックの列が近づいてきている。
N:そんなある日のことです。
p16
丘の上の木の周りに柵ができ、「立入禁止」の立て看板といかつい顔の作業員が子供たちを追い払っている。木の幹の顔は渋い顔。
N:大人たちが来て子供たちを追い出しました。払っています。
p17
丘の上の木。柵の前の作業員に食って掛かる大人。
N:子供たちのお母さんが作業員に聞いています。
母親A:「こどもたちの遊び場を奪わないでください」
作業員A:「ここにはマンションが出来るんです。こどもたちもゲームばかりでしょう。もうここでは遊べません」
N:さあ、こまりました。
p18
家庭。窓から丘の上の大きな木が見えている。父親と母親Aと子供が食卓を囲んでいる。
N:むかしあの木で遊んでいたお友達も親になっていました。
母親A:「むかしからあの木で遊んできたの。あなたもそうでしょう。この子にも遊ばせたいわ」
父親:「よし仲間を集めて反対運動をしよう」
p19
丘の上の木の大きな木に向かって大人たちの行進。「マンション反対」などのプラカードを持っている。
N:あら、たいへんなことになりそうです。
p20
丘の上の木の前で作業員たちと反対運動の親たちが睨み合っている。
母親A「ここはみんなの遊び場なのに。マンションは反対です」
作業員A「この木も古いし、子供たちもゲームばかりだし。そもそもこの街にも人が増えたんです」
母親A「あ、たっくん。木登りしてたたっくん。それに工作していたマサルも」
作業員A、B「あ、ナツミ!」
N:おやおや……
p21-22
見開き。大きな木の周りに集まった親たちと作業員たちの子供の頃の姿(p11-12)が重なっている。
親たち、作業員たち「あー」
p23
大きな木の周りに集まった親たちと作業員たち。
作業員A「僕はこの木で木登りが大好きで体が強くなったんだ」
母親A「私はいつもピクニックをしてた」
作業員B「僕は枝でいつもタワーを作ってたんだ」
父親「僕はいつも虫取り」
母親A「なんだみんな仲間じゃないの。この木に思い出があるでしょう。マンションはやめて」
作業員B「そうは行かないよ。もう決まっているんだ」
p24
大きな木の周りでにらみ合う親たちと作業員たち。木の幹の困った顔。
作業員A「しょうがない、強制退去だ」
p25
大きな木の周り。作業員たちが親たちを押し出そうとして大騒ぎ。
N:さて、大変なことになりました。その時でした。大きな音がして辺りが真っ暗になりました。
p26
大きな木が枝を大きく振って葉を落とした。葉に埋もれる作業員と親たち。のです。縦に裂けて半分になっている。驚いてみる親たちと作業員たち。
N:大きな木が葉を落として大人たちを黙らせたのです。
大きな木「争いはやめておくれ。みんなわたしの周りで楽しく遊んだ仲間じゃないか」
母親A「でもこの人達はあなたを切り倒そうとしているのよ」
作業員A「しょうがないんだ。この街にも人が増えて場所がないんだ。老いぼれ……」
N:作業員Aは木に向かって老いぼれと言い掛けて口を塞ぎました。
p27
木の話に耳を傾けるみんな。
大きな木:「そう、老いぼれじゃ。子供たちも昔ほどわたしのところにはこない。もう潮時じゃな。マンションが建って人が増えるのは嬉しいことじゃ。バッサリ切っておくれ」
母親A「でも……」
大きな木「いいんじゃ。君はいつもピクニックに来てくれたな。娘もピクニックに来てくれておる。でもなたっくんもわたしで木登りしてこんな立派な大人になった。マサルもびっくりするようなタワーを作っておった。きっと立派なマンションを建てるだろう」
母親A「(泣き出す)」
作業員A、B「(泣き出す)」
p28
木の話に耳を傾けるみんな。ハッと立つ女性。
大きな木「そうだ、トモコはおるか。いつも絵を描いておったトモコ。わたしの最後の記念にみんなを入れて絵を描いておくれ。マンションの入口にをの絵を掛けてくれればみんなの思い出も残るだろう」
p29
大きな木を切り倒す用意が出来ている。
研究者:待ってくれ、そうだ。この木は切らないといけないけど、この木の苗を取り、マンションの庭に植えよう。すこし時間がかかるけどまた大きな木が出来るぞ。
N:どうやら葉の研究をしていたアユムのようですね。
p30
マンションの一室。椅子に座り編み物をするナツミ。宿題をしているミミとそれを見ているナナ。
ミミ「宿題でこの街のことを調べてるの、大きな木があって遊んでたんでしょ」
ナナ「そうね。おばあちゃんの方が詳しいわ」
ミミ「おばあちゃん、どんな木だったの」
N:ナツミは立ち上がると腕を高く上に背を伸ばし、次に大きく両腕を広げて下げるとこう言いました。
ナツミ「こんな大きな木だったよ」
p31-32
マンションのエントランス。マンションの中庭にはまだ若い木が一本。壁にはあのとき描いた木とみんなの絵。それを眺めるナツミ。ナツミとナナとミミはベンチに座っている。ベンチの背にはあの大きな木の幹の顔の笑顔。
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