親が知るべきポートフォリオ教育の極意:前編【新しい評価指標】
こんにちは。青木唯有(あおき ゆう)です。
日本アクティブラーニング協会理事およびAO・推薦入試オンラインサロンナビゲーターを務めています。
今回の記事は、「親が知るべきポートフォリオの極意」がテーマです。
AO・推薦に限らず、ペーパーテストの得点では測ることのできない資質を評価する手法として、「ポートフォリオ」による教育が注目されるようになりました。
「ポートフォリオ」というと、アーティストやクリエイターが自らの創作活動を示すために、自分の作品をファイリングしたものをイメージされる方が多いのではないでしょうか?
また、投資の世界では、自分の資産の組合せやその比率を最適なものにする際に「ポートフォリオを組む」などと言ったりもしますよね。
では、教育におけるポートフォリオとは、一体どのようなものなのでしょう?
本来、人間の成長は、テストの点数や偏差値だけでは測れません。
学校行事やボランティア、海外経験など、中高生一人ひとりの日々の営みの中には、テストで問うことのできない成長の過程がさまざまにあります。
そうした活動や経験の記録を、大学進学の際に活用する方針が謳われるようになり、民間企業などでも、ポートフォリオを作成するために、オンライン上に学びの記録を蓄積できるプラットフォームを開発するようになりました。
とはいえ、ポートフォリオにできる活動や経験とは、一体どのようなものなのでしょう?
・部活動
・委員会
・学校行事
・リーダーなどの経験
・スポーツ歴
・留学経験
・コンクール歴
・これまでの習い事
・特技・技能
・語学資格
・旅行の経験
・地域活動
・趣味
・収集コレクション
・海外経験
・ボランティア経験
・これまで出会った人
などなど・・・
実は、どんな中高生の中にも、ポートフォリオの要素はたくさんあるものです
AO・推薦入試では、自分がどんな人間で、何をしたいのかを模索し、言語化・可視化する必要がありますから、そもそもポートフォリオを作成は必須になります。
しかし、今の段階においては、ポートフォリオ教育の浸透については、まだまだ多くの課題があるようです。
特に、学校などでも導入されているオンラインポートフォリオ作成システムに対する課題として、以下の2点をよく耳にします。
●生徒の主体性において記録するはずのものが、「記録させられるもの」になってしまっている
●記録するためのフォーマットが既に決まってしまっていて、生徒が自在にデザインできる設計になっていない
ポートフォリオ教育については、まだまだ取り組み始めですから、いろいろな問題が出てくることは当然でしょう。
偏差値一辺倒だった日本の教育界で、こうした試みが始まったこと自体、とても意義のあることだと思います。
ただ、私は、こうした課題の背景には、ポートフォリオ教育についての盲点が関係しているのではないかと感じています。
それは、本記事の冒頭でお伝えした通り、そもそもポートフォリオの源流は、「アート」と「投資」という点にあることです。
(中編につづく)
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