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親子軸流!非認知スキルの鍛え方:後編【その最強のトレーナーは?】

<参考記事>
前編【若者の自己肯定感】
中編【教育は“遅行指標”】

数値化することが難しい人間の特性を示す「非認知スキル」が、
教育においてより必要になる
ことは、「日本の若者の自己肯定観の低さ」
「実社会で生きる力」などの観点から、前編・中編の記事でお伝えした通りです。

最近は、この「非認知スキル」がもたらす効果について、
これまでなかなか見えにくかった、いわゆるハイパフォーマーを発掘するために産業界や教育界でも徐々に注目されるようになっています。

ただ、私は、こうしたソフトスキルは、単に個人の優位性を示すものとして
活用するべきではない
と考えています。
また、誰かと誰かを比較して天秤にかけ、その善し悪しを判断する
というようなことも本質的にナンセンスです。

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「非認知スキル」は、あくまでも人財の内側から照らし出された、
個性やアイデンティティ
のようなものです。
比べること自体に、あまり意味はないのです。

それにしても、「非認知スキル」は、一体、どのように可視化できるものなのでしょうか?

現段階の取り組みでは、日本アクティブラーニングが取り組んできた
教育事業や研修事業の中で蓄積された知見
をもとに独自に開発した、
非常に厳密な評価指標に基づき、ある手法を使って測定しています。
(細かいプロセスはコンフィデンシャルですのでお許しください。)

さらに、そうした大量のデータを、大学や企業の研究チームに協力いただき、AIによる解析にかけながらより厳密に精査できるようなシステムを開発しています。

簡単にいうと、何十年にも渡る膨大な経験や実績から抽出したデータを、
最先端のテクノロジーによって分析・精査しているのです。

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・・・何だか、とても難解で捉えどころのないお話に聞こえてしまいますよね。

ですが、ここで強調したいことがあります。
それは、「非認知スキル」に関する研究がどれだけ進み、最新の測定装置が
開発されたとしても、実は「非認知スキル」を見出す一番のプロフェッショナルは、保護者の方であるということです。

どんなに優れた教師でも到底真似することのできない慧眼が、親の目にはあるのです。

― 掛け値なしで、我が子を信じる。
― 見返りを求めず、我が子に期待する。

こうした眼差しで子どもたちを受け止められるのは、本来、親にしかできなません。

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「非認知スキル」を見出す際に最も重要なことは、
本人の「ありのままの姿」をまっすぐに捉えることです。
また、それを伸ばす際の動力源は、「相手に対する期待」です。

その両方を有している唯一無二の存在は、紛れもなく保護者の方々だと思います。

私にとってAO・推薦入試の指導は、
「自分の指導経験が、かえって受験生の可能性に蓋をしてしまうのでは?」という恐れが、常につきまとうものです。

人間は、どうしても過去をなぞってしまう生き物です。
経験や実績が蓄積されていけばいくほど、自分の無意識下に、
「成功」と「失敗」のパターンが構築
されてしまい、
それが目の前の受験生のポテンシャルを見えなくさせてしまいます。

志望理由書や活動報告書、面接などの指導において、
目の前の受験生一人ひとりの良さや持ち味を見出そうとするとき、
どうしても自分の無意識レベルのバイアスが、視界を遮ってしまう・・・。
そうしたジレンマに陥ることが度々あります。

ですが、そんな時に、このフィルターを取り払ってくれる存在が、
実は、保護者の方の子どもに対する深い洞察
でした。

・子どもが大切にしていること
・影響をうけたことや変化したきっかけ
・分かりにくいけれど、本来持っている気質や性質

本人に関する様々なバックボーンと、その一つひとつに対する保護者の方の視点について伺うと、自分が認識している以上の受験生の可能性が必ず発見でき、AO・推薦入試においても突破口が見いだせることが幾度もありました。

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ですので、AO・推薦入試を受験する中高生の保護者の方から、
非常に多くいただく、「我が子の“非認知スキルを発見し伸ばすには、どうしたらよいでしょうか?」という質問に対して、私はいつもこう答えます。

「そのコツは、シンプルに次の3つです。
 信じること。受け入れること。求めること。
 ただし、この実践において、保護者の方に勝る存在はありません。」


こんな言葉があります。

“人に接するとき、その人が『あるべき姿』でいるかのように接しなさい。
そうすることで、その人が『本来なれる姿』になるのを手伝うことができる。”

これはまさに、「非認知スキル」の本当の扱い方について、本質をついているメッセージだと思います。
と同時に、「非認知スキル」によって、一人ひとりの子どもたちの姿を捉えるということは、実は「親の視点」でもって捉え直すことに他ならないことを表しているのではないでしょうか。

次回のテーマは、「世界に通用するポートフォリオ作成の極意」です。
お楽しみに。

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