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誰も知らない“オンライン面接試験”のリアル:後編【肝心なものは目には見えない】

<参考記事>
前編【慶應SFCの判断】
中編【就活の変化】

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「肝心なものは目には見えない」**

アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリによる世界的名著「星の王子さま」のメッセージです。

この物語では、地球に降り立った王子さまが、砂漠で孤独に生きてきた一匹のキツネと出会います。

キツネは王子さまに、、、
「ものごとは、心で見なくてはよく見えない。一番大切なことは、目には見えない。」
そう教えます。

たしかに、人間の目は厄介なものです。
見えているものだけを追いかけていくと、それに惑わされ、いつしか大切なものが見えなくなってしまう。
一旦、自分の目に張り付いてしまった「擦りガラス」を取り払うことは、なかなか簡単ではありません。

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企業の人財採用や、AO・推薦入試の選抜なども、採用担当者に最も求められている資質が、まさに「目には見えない人財の資質」を見極める力でしょう。

前回の記事に挙げた事例の通り、「オンライン面接」をはじめとするデジタル世界の中には、目に飛び込んでしまう夾雑物を濾過する働きが、あるのかもしれません。

実際、慶應SFC AO入試の「3分間プレゼンテーション動画の必須提出」の動きだけでなく、いよいよ各大学が、オンラインによる選抜形式について具体的に公開しはじめています。

例えば、早稲田大学人間科学部のFACT選抜では、
会場で実施する論述試験をなくし、その要素をオンライン面接での口頭試問に入れ込むそうです。

密な試験会場で問題用紙と解答用紙を配布しなくても、
オンラインでの口頭試問のほうが安全ですし、かつ、受験生の論理力を確認しながら、コミュニケーションにおける機転も同時に評価することができます。

また、国際基督教大学(ICU)の帰国生入試でも、会場での小論文試験を行わず、提出期限までにWeb上の出願システムに小論文をアップロードする形式になります。
課題のダウンロードから完成した小論文のアップロード提出の期限までに、約1週間が設定されています。
どんな課題になるかは分かりませんが、提出期限までに一定の期間がありますから、一人一人の受験生は、この間にどんな情報にアクセスし、論旨をどうまとめ上げることができるのでしょうか。
例年の試験会場で初めて課される小論文試験と比較し、あぶり出される受験生の資質に変化が起きることが予測されます。

コロナ禍をきかっけに、デジタル世界での採用が進化、発展することによって、もしかすると、これまでは見えてこなかった人間の可能性や資質がより明確になるのかもしれません。

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また、そうした「目には見えない人間の資質」が、大量のデータとして蓄積されることにもなり得ます。
そのようなビッグデータがAIによって解析されていけば、これまでは属人化され、人から人への伝承が難しいとされてきた、いわゆる「非認知スキル」に対する、全く新しいアプローチも生み出されることでしょう。

そして、子供たちにとって、この「非認知スキル」が圧倒的に継承されうる環境が、やはり「親子」にあります。

次回は、「"親子軸"流!非認知スキルの鍛え方」です。
お楽しみに。

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