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傷モノの魅力

「どこからが"製品"と言えるんだろう。」
モノづくりをしていると、そんなことをよく考えます。

"製品"とくに"新品"と言うと、傷ひとつない綺麗なもの。そんなイメージがあると思うんです。

でも、工場に行って加工前の素材そのものを見た時。ガサついていたり、傷だらけだったり、錆びていたり。生活空間では見かけないハードな雰囲気に強く惹かれてしまって。

「いっそ、この素材のまま製品として世に出せないかな」なんて思うことがあります。


さて
大阪の八尾市の工場、藤田金属で製造しているTABLE LAMP ICHI

暮らしの邪魔をしないただの灯りであって欲しいので、最初はblack一色で発売したこの製品ですが

たくさんの「白いインテリアにも馴染むものが欲しい」というリクエストに応えて、whiteも追加されました。

そのwhiteを検討する途中でたまたま、塗装前の部品を見かける機会があって。

鉄そのものの、固有の傷つきも含めたハードな質感が、なんとも魅力的に思えてきちゃったんです。

一般的な"新品"のイメージとは違うものになるかもしれない。それでも、この魅力をポジティブに受け止めてくれる人はいるんじゃないだろうか。

そんなわけで鉄素材そのものに、サビどめのクリア塗装だけを施した、ちょっと特別な製品ができました。


INDUSTRIAL EDITION

テーブルランプイチ
インダストリアル エディション

できました。

加工時についてしまう傷があります。

ヘラ絞り加工のスジが見えます。


でも、だからこそ。これら1つ1つの加工の跡を、むしろ味わいとして捉える方もいるんじゃないか。最初から傷がついているからこそ、ガシガシ使える、そんな道具との付き合い方もあるんじゃないか。

そう受け止められる方に、ご使用いただけると嬉しいです。



こんな道具と、長く付き合っていく。そんな暮らしもけっこう楽しいと思う。



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