入居審査、理想と現実の違い ⑥ 新住所をつきとめる
私は行政機関に行って彼らの現住所を確認しました。
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すると同じ市内に住んでいる事が分かりました。
私は早速その新住所へ行くと、そこは住宅街の中にありました。
住宅は2階建ての戸建て住宅でした。
私はインターホンを鳴らすと、例のモンスター入居者の方が出てきました。
彼は驚いた様子でした。
私は原状回復費用の事で来た旨を伝えて、彼と話す事が出来ました。
まず私は彼に何で2階の部屋を、犬小屋として使用したのかと聞くと
彼は「犬小屋なんて、そんな言い方はないじゃないですか」
と、彼の認識では特に酷い使い方をした認識は無いようでした。
私はこの辺りでもうこの人に何を言っても、話にはならないと感じていました。
実際部屋は窓が2つあり、その窓に付いていた白い金属製のカーテンレールが、グンニャリとひん曲がって床にまで垂れさがっている始末で
室内は強烈な悪臭が漂っていて、とてもそのままでは人が入れる状況ではありませんでした。
フローリングの溝にはオシッコが乾燥した粉が、詰まっており
一部は木目が剥げてしまっています。
また壁紙、収納戸棚、扉、あらゆる所に犬のオシッコが染みついていました。
つまり彼の認識からすると
"そんなのは大した汚れではない"という事なのかと思うと、彼は一体どういう環境で育って来たのか、想像が出来ませんでした。
そして私は原状回復にかかった費用の総額と、それの明細書を渡しました。
彼はそれを見て驚いているような感じでしたが、自分がした事なので
納得してくれました。
そして問題はこの原状回復費用の回収です。
私はその辺りの相談をすると、彼は支払い能力がないという事でした。
仕方なく私は分割での支払いをお願いして、帰りました。
そしてそれから何度か彼と電話で話して、支払いをお願いしました。
やはり彼は約束通りの支払いは出来ず、結局1年程で回収できた金額は
5万円位でした。
これは実際に原状回復費用の1割程度にすぎません。
しかしこれ以上彼にしつこくやり取りをしても
どうせ返済はしないだろうし、こちらの労力も無駄に終わる事を考えて
最終的には回収を断念しました。
つまり、どんなに借主が悪かろうと、非が向こう側にあろうと
無い人からはとれません。
法律的には裁判所命令で差し押さえという方法もありますが
これも最低限の生活費の部分は、回収不能で
また回収する給与口座も、こちらで確認しないといけません。
ちゃんとした会社に勤めている人なら、これも回収も出来そうですが
職場がコロコロ変わったり、自営業の人ならまず難しいです。
つまりどれだけ頑張ったところで、大家が勝つ事はありません。
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