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入居審査、理想と現実の違い ② 家賃滞納編

私はそれまで家賃滞納というのは、初めての経験で
正直テレビの中だけの話だと思っていました。

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しかも実はこの家賃滞納の連絡は、入居者の方が私に直接電話をして来て知ったのです。

私が受け取っている家賃は、入居者からでは無く保証会社から受け取っているので、滞納があってもすぐには大家の方には連絡が来ません。

では何故、入居者が大家の私に連絡をしてきたのかと言うと

入居者の彼曰く
「大家の私から保証会社に連絡して、強制執行を先延ばしにしてほしい」
という事でした。

ビックリする提案です。

何で大家の私が、家賃を滞納している入居者の、強制退去の執行を、止めるように保証会社に説得なんてするのでしょうか?

むしろ、こっちからすれば問題がある入居者なら、退去してもらって
次の優良な入居者に、来てもらった方が良いのが普通の考えです。

また大家が保証会社に強制退去を止めるように言えば、保証会社は契約の解除を提案してくるでしょう。
そうなれば最悪家賃保証や、強制執行の義務を放棄する可能性もあります。

保証会社はむしろ契約を終了すれば、家賃保証や強制執行義務等をしない方が良い訳ですから

渡りに船で、保証会社は喜んで手を引くでしょう。

つまり、大家にとって収益の肝が、保証会社な訳です。

保証会社が撤退したら、私の経験上どんな事をやっても
滞納された家賃は回収できません。

そんな訳で、私は入居者に
「保証会社は契約書ベースで動いているので、私から何も言えません」
と伝えました。

そしてその後数カ月程してから、保証会社から連絡がありました。

保証会社によると、しばらく温情で様子を見てきたらしいのですが
結局半年程も家賃を滞納しているので、もう強制退去の手続きを取るという事でした。

私はすぐに手続きに関する書類にサインして、いよいよ入居者を、強制的に退去させる流れになりました。

しかしこの手続きは煩雑らしく、最終的に裁判所の許可が出るのは
2~3ヶ月程要するという事でした。

そして2ヶ月ほど他経った頃、ついにその時がやってきました……

私は退去の強制執行の当日、立ち会って家を原状回復しなければいけません。

そして1年振りに見た私の家は、見るも無残に変容していました……


▼ 続き


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