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良い映画は人生に活力を与えてくれる

私は映画や小説が好きで、20代の頃から小説を書いていて30歳の時に幾つかの新人賞に応募したのですが
現実は厳しく全て落選となり、小説家になる夢はあっけなく崩れさった経験があります。

良い小説や映画というのは見終わった後、まるで実際に自分がその物語を追体験した様な感覚が生まれてきます。

そういう訳で賢者は本や映画から作られるように思います。


この前、以前から気になっていた映画〝MIDSUMMER〝を見ました。

この映画、公開当初から何かと話題で楽しみにしていました。

そして見始めると映画の世界に引き込まれて、時間感覚が無くなり一気に2時間が過ぎ去っていました。

こんなに面白い映画を見たのは、本当に久しぶりです。


この映画はシナリオが素晴らしく面白いのに加えて、映像がとにかく美しいんです。
作中の澄み切ったような景色に、綺麗で華やかな衣装をまとった信徒達。
その美しい映像美に合わせた絶妙なセンスの挿入曲で、まるでトリップしたような感覚になります。

元々この映画の持っている底知れぬ奇妙さと恐ろしさを、監督の手によって数倍にも効果的に表現しています。

内容は大学生の友達同士でスウェーデンの片田舎の村に行く、というものなのですが
そこから物語の展開は、人間の想像の限度を超えてきます。

細かい内容はネタバレになるので書きませんが
この映画を見て感じたのは、人間の持つ信仰心という名の免罪符によって、全てのあらゆる行動は許されてしまうという
とても考えさせられる内容の映画でした。

この映画の内容はとてもショッキングなものばかりですが、冷静に考えてみると我々人類はそんな恐ろしい事を、これまでずっとやってきたと思うと、人間の中に内包している恐ろしさを再認識します。


そして映画を見終わった後に何とも言えない、豊かな感情が生まれてきて
人生を生きる活力が、内側から湧てくるのが分かりました。


そうです。
本当に良い映画や小説は、人生を何倍にも豊かなものにしてくれます。

こんなに豊かな感情になったのは、私の記憶する限り
シドニィ・シェルダンの「ゲームの達人」の本を読んだ以来です。

という訳で映画好きな方は既に〝MIDSUMMER〝は見ていると思いますが、もしまだ見ていないという方は
絶対に面白いので1人で集中してみる事をお勧めします。


最後に、映画はR15(15歳以上推奨)なので、絶対に小さな子どもには見せてはいけません。

絶対トラウマになります。

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