装甲騎兵ボトムズ 第3話「出会い」前半~パンとシチューはごちそうだ~

 今回も主人公のナレーションから始まる。戦争によってボロボロになった世界が物語の舞台ですよ、と毎話の冒頭で知らせてくれる。で、この先どんな困難が待ち受けているのか……?

 暴走族のボスであるブーンさんがお怒り。脱走者たちを捕まえるぞと息巻いている。場面変わって、前回無事暴走族たちから逃れることができたキリコ君、朝日が射し込むゴミ捨て場にて起床。目をしょぼしょぼさせている。

 すると人の気配が……パイプをくわえた謎のおっさん参上!

 そして、待ちぼうけを食らっているのか退屈そうにウロウロする女の子がいる場面に。予告で気になったピンク髪の女の子だ!そして謎のおっさんに連れてこられたキリコと対面、さっそく興味津々の女の子。

 テーブルにかけているキリコを見てちょっと思った。今回の作画、たまにギャグマンガ日和みたいな絵柄になるぞ!と……いや、いいんだ。別にいいのよ、ギャグマンガ日和好きだし(そういう問題じゃない)。

 女の子がとてもフレンドリー。アカンベーしたかと思うと元気そうに笑って、キリコの頭に手を置いちゃったりして。こういうキャラ出すんだな~と、最初見たときびっくりした……。

 おっさん、悪ノリな感じで絡んでくる女の子を追い払う。この時、「この宿無しネコが!」って言うんだけど、女の子が身寄りがいないのをさらりと表現しているんですね。(最初は何気なく見ていたシーンだった。全話見た後ならわかる。この設定がのちにサンサ編で活かされるって……!)

 キリコ、おっさんにごはんを恵んでもらう。パンとシチュー。この物語のこの舞台設定においてはものすごくいいごちそうに見える……キリコよかったね……(涙)

 今回、鈴木英二作画監督回なんだけど、この作監さんの絵には不満なファンの方は結構いらっしゃるのかな。私はわりと好きだったりします。(鈴木作画のアロンとグランとかすっげー好き)。私、作画崩壊やキャラの顔が変わることに関しては本当に気にならないらしい。ただその代わり、場面の状況を表現するために必要な“画”を用意されていないことには違和感を覚えるタイプかもしれない……とは思った。

 例えば今回の場合、キリコがもぐもぐごはんを食べてる間、ゴウトがやけにぺらぺらしゃべっているシーンでした。二人の人間がテーブルにかけて会話をしてるだけの場合なので、視覚的にどうしても退屈になりがちです。画面に変化をつける必要が出てくる。キリコとゴウトの2ショットの絵の合間にキリコの顔のアップ、そしてゴウトの顔のアップの絵が差し挟まれる。しかし、この絵の切り換えに違和感があった。妙に無駄な“間”が発生する。絵と台詞が合っていない。

 この場面をもし、もっと面白くしたいのであれば「キリコが無言でごはんを食べてる姿とゴウトがペラペラおしゃべりしてる姿を同時に画面におさめ、かつ絵面に変化をつけるために二つの身体を俯瞰で眺められるような絵を用意し、顔のアップの絵を合間に差し挟む」なんていいんじゃないかな~などと思った。それによって二人のキャラクターの対比がしやすくなって、「おっさん饒舌だな~」とか「キリコ無口だな~」というのがより感じとりやすくなるかもしれない。すぐれたアニメの条件って、作画枚数の多さよりも、その瞬間に必要な一枚の絵を用意できるかどうかなんだと思います。

 ……こう、偉そうに書いといてなんだが、アニメの専門知識をかじったわけではないので実際にそういう作り方をして正解かどうかはわからない……でも、なんか改善の余地がある場面だと感じました!というのは!伝わって欲しい!(素人の叫び)

 ボロボロのATを使って街を出たい、と言い出すキリコ。もう本当にボロボロなんだけど、メンテナンスすればどうにかなるのかな……?

 場面変わって……出た!イスクイさーん!底意地の悪い感じがさっそく出まくっててとてもいいぞ♪この新署長、旧署長と違ってブーン一味と仲良くする気はないらしい。むしろ叩きのめす方針のようだ……絶対キリコ巻き込まれるなコレ……。

~後半に続く~

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