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転職エージェントの「キャリアカウンセリング」は「キャリアカウンセリング」じゃないよね、という話。

何か役に立つようなことを書いてやろうと思うと
途端に何も書けなくなる私です。

「やる気が出ない」時は「とりあえず手をつければやる気が出てくる」という心理的研究があるそうです。
やる気を気にせず「まずは始めること」が大事です。

先日、人材紹介も手掛けている同業者と情報交換をしている中で、「転職エージェントもキャリコンを取った方がいいですかね?」と聞かれ、思ったことを書いてみます。

転職エージェント界隈では、キャリアコンサルタントの資格を持っている人は少ないようで、
私の周囲でもキャリアコンサルタント保有者で転職エージェントをやっているという人はあまりいません。
(当社では全社員がキャリコン養成講座を受けて基礎は学びますが、資格試験を受けなかったり、受からなかったり…)

実務上、転職エージェントには「キャリアコンサルタント」の資格は必要ありません。そのため、多くのエージェントは「キャリアアドバイザー(CA)」と名乗っています。
キャリアコンサルタントでなくても、キャリア相談やキャリアプランニングといった業務はできてしまうので、キャリアカウンセリングを行うことには問題はないのですが、
資格を持たずに「キャリアコンサルタント」と名乗るのはNGです。
(知らずに名乗っている人もまだいるでしょうか、、、キャリコンの皆さんとともに認知度向上に努めたい)

資格を持ちながら転職エージェントをしている私としては、キャリアコンサルタント養成講座で学ぶ「キャリアカウンセリング」と、エージェントが行う「キャリアカウンセリング(的なもの)」は大きく異なると感じています。

無資格の転職エージェントが行う「キャリアカウンセリング(的なもの)」は
実質「相談者についての情報収集(ヒアリング)」と言い切っても過言ではありません。

転職サービスで「キャリアカウンセリング(的なもの)」を受けて満足できなかった方々の話を聞くと、情報収集に終始し、自分の内省や自己発見に至らなかったケースが多いようです。

相談者主体のカウンセリングではなく、エージェント主導のヒアリングなので、それでは、心のモヤモヤが晴れたり、新たな課題が見つかることは少なく、自分の話をしてもスッキリしない感じが残るのは仕方がないと思います。

転職エージェントの役割は、限られた時間で情報を集め、転職先をマッチングすることが第一義です。
なのでそれが本業に即した面談だと言えますが、それは「キャリアカウンセリング」とは異なると明示しないと、いわゆる景品表示法違反のような、そういう印象を持たれてしまうだろうなと思うわけです。

じゃあキャリアカウンセリングって何よ?ということであるけれど
キャリアコンサルタントの養成機関でもあるJCDAキャリア開発協会が言うには「自己概念の成長」と定義しています。

ちょっと難しい感じになってくるので(私にとって汗)、私なりにわかりやすい言葉で噛み砕くと、

過去の体験を振り返って、
その体験を通して得た自分のモノの見方や考え方を認識して、
これから自分がどう生きていきたいかを定めていくプロセス

と言えるのではないかと思っています。
(キャリコンの先生方に言わせると不十分かもしれない…)

なので、キャリアカウンセリングを求めている人が、
転職エージェントのキャリアカウンセリング(的なもの)で満足できないのは、経験や知識を話したとしても、それが自分にとってどういう意味を成していて、どういう価値を感じていて、これからどうなって生きたいか、に踏み込めていないからなんじゃなかろうか。

で、先の「転職エージェントはキャリコンを取った方がいいか」という話に戻ると、
資格を取ったり、資格の勉強をした方がいいけれども、
転職エージェント業務自体の成果にすぐに結びつかないことが多いんじゃないかな、という結論に至ったのでした。

ツラツラと書いてみましたが、自分の考えの整理にもなったかなと思います。

割と真面目な記事になりました。ではまた。


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アオジンジヤー/佐藤大輔
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