クリスマスの気まぐれ.3
なんて、私も遠慮なんてないけれど。
「3つくらい、たいしたこと無いんじゃない?
ナズナが若さキープして、カンナくんは髭かなんかあれば問題ない。」
スミレさんは腕を組んで、うんうんうなずいて満足そうだ。
「…そりゃあ、毎年新人さんと間違われるスミレさんには簡単なことかもしれないですけど…。」
そう言ってから、後悔するほどの恐ろしい気配を察知した。
「…簡単!?」
目が光りそうな勢いで、迫力を増したスミレさんが向かい側から身を乗り出して近づいてくる。
「体力づくりに、毎晩ストレッチにマッサージ!
日々の食生活にも気を配って、
それなりの努力はしてるわよ~!?」
「って、そうじゃないです!
それはもう、本当に素晴らしいと思います!
でも今は見た目とかじゃなくて、実年齢の話です!」
慌てて謝りながら、話を元に戻す。
「ナズナさんは、どうしてそんなに年上にこだわるんですか?」
アヤメがキョトンとしながら問う。
「だって、頼りたいし、甘えたい。」
「えー、それって精神年齢の問題じゃない?」
「精神年齢ですか?」
「私たちになんの違和感もなく馴染んでる、カンナくんの精神年齢の高さったらないと思うけど?」
…それは、否定できない。
カンナとアヤメは大卒で入社したから、今は2年目。
年は私より3つ下で、スミレさんより5つ下だ。
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