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ただならぬ読書体験

その本を見つけたとき私は、16年ぶりにその人の「呼ぶ声」を聞いたのだと思う。

きっかけは、高橋源一郎さんのラジオ番組「飛ぶ教室」だった。
宇宙物理学者である、大好きな佐治春夫さんがゲストの回だった。戦時中にクラスのみんなをプラネタリウムに連れて行ってくれた先生の話、レコード針まで徴集されてしまい音が聴けない中、まわるレコードの溝に指を這わせて音の振動を感じ取ろうとした話などのエピソードが、独特のおだやかな声で語られるのを、「これ永遠に聞いてられるな…」と思いながら耳をかたむけていたら、ボイジャーの話が出てきておどろいた。

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すべて未発表、noteのみのエッセイです。

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