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4メートルのおばあさんと無間地獄

6時半すぎに目が覚めた。
目が覚めただけでなく、蠢いて寝返りを打ち、上半身を起こし、布団から出ようとした。
その過程を目にした夫が、「すごい!こんな時間にママが起きようとしている」と大声を出した。
完全に布団から出て立ち上がると、息子がまだいた。息子は通学のバスに乗るために6:55に出るのだが、朝が苦手な私は、覚えている限りここ半年くらいは息子が家を出る前に起きられたためしがない。
眠くて動きたくないが、微力ながら全体に貢献しているところを見せようと、台所へ行きお茶を作ったりなどしていると、夫が飛んできて言った。
「すごい!早起きできるようになったなんて、旅から帰って成長したね!やっと君のことを心の底から愛せるようになったよ」
今までは心の底から愛していなかったらしい。

息子の成長を願って企画した旅だったが、私の成長の方が目を引いたようだ。
さて、そんな青森の旅の続きである。

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すべて未発表、noteのみのエッセイです。

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