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そよ風が気持ちいいってこと。

友達と学校の図書館に来たが、閉め出されてしまったのでちょっと書いてみることにした。

というのも私はこの春、ロンドンの美大のショートコースに通っていた。大学はかなりセキュリティーがしっかりしていて校舎に入るには毎回カードをかざさなければならない。少し面倒だがこのカードさえあれば別のキャンパスに入ることができるので、図書館やカフェテリアなどを自由に利用することができる。そしてカードの有効期限は利用開始日から丸一年と聞いていた。

友達が図書館に行こうと誘ってくれたので久しぶりにカードの出番だと、悠々とカードをスキャンし図書館に入った。

初めて図書館に入ったのだが作業スペースも十分にあって、もっと頻繁に通おうと思った。せっかくカード持ってるんだし使えるものは使っておこうと。

しばらく作業をしたのち、少し休憩をしようとコーヒーを飲みに一旦図書館から出ることにした。出る際にもスキャンが必要なので、ゲートでカードをかざした。しかしよく分からないがエラーが発生して出れなくなってしまった。警備員のおじさんも首を傾げつつゲートを開けてくれた。何かの誤作動だろうと特に心配もせず、まったりコーヒーを飲んだ。外の風は気持ちよくて、コーヒーも美味しくて、また頑張れるぞっと思った。

しっかりエナジーチャージをして、再び図書館に戻ることにした。するとまたエラーが発生してしまった。警備員のおじさんは「カードがおかしいから受付で直してもらった方がスムーズだよ」と言った。磁気不良か何かだろうと思いながら受付のお姉さんにカードが使えない旨を話すと、「あなたのコースは終了してしまってるからカードは使えないわよ」と若干怖い顔で言われた。

えーーー。まじかあ。えええええ。
せっかくいい作業場所見つけたと思ったのにぃ。

どうしても図書館に戻ることはできないらしいので、友達を残し1人で外のベンチに戻ってきた。しかしあまりにも風が気持ちいいからか、まあしゃーなしと思えた。そして心なしかスラスラとタイピングが進む。

そよ風が気持ちいいな。自然の力って素晴らしいな。人間生きていたら、ちょっとしたハプニングや失敗なんていくらでもある。おっちょこちょいな私は、多分人より何倍もそんな出来事に出くわしてきただろう。だけど今日も生きている。風が気持ちいいと思えている。カードが使えないことを悔むよりもこの風に当たれたことを喜ぼう。

悪い出来事を思い悩むよりも幸せな出来事に感謝したいと思えた2019年8月6日の夕方でした。

aoiumi

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