「遺族外来: 大切な人を失っても」を読んで
タイトルの通り、大西 秀樹著「遺族外来: 大切な人を失っても」を読んだ。ここ数年、友人を亡くすことが続いていたので関心を持ったのだ。
たくさんの事例とエピソードが載っていて、遺族の状況を理解する上でとても参考になった。特に、周囲からのちょっとした言葉がけも、遺族を傷つける可能性があるという話が印象に残った。
大往生だったね
どうして亡くなったのですか?
どこで亡くなったのですか?など
周囲からすれば励ましのつもりで言ったことも、遺族の気持ちと違っている場合はショックを与えたり、
本人の興味関心を満たすためだけの質問も、遺族を傷つけたりする。
自分自身を振り返っても、
励ましのつもりでご遺族にかけた言葉が適切ではなかったかもしれないとか、
良かれと思って取った行動が、自分自身の興味関心を満たしたり、自分の想いに沿っているだけで、ご遺族の気持ちに寄り添っていなかったかもしれないと感じた。
詮索しない事、ご遺族の辛い気持ちにただ寄り添う事が大切など、言葉にすると当たり前のことかもしれないけれど、具体的事例を通してその重要さがしみじみと感じられた。
本に書かれている通り、遺族ケア、グリーフケアについての知識が広く一般に広がるといいな。自分自身も、改めて不用意な言葉がけでご遺族を傷つけてしまわないように気をつけたいと思った。