反省なんてしない
難しい子育てをしている間、両親と夫の言葉はいつも厳しかった。
「子育てが苦手なあなたが子供なんか産むから」
「甘やかすから子どもが我がままなんだ」
「母性でなんとかしろ」
「お前にはホスピタリティがない」
正直、今なら斬って捨てるのだが、若く真面目で自己肯定感の低かった私は、ひたすら耐えて追い込まれていった。
あるきっかけで、子どもは変わらなくていい、私が変わるんだと決めた日。私は子育てをやめた。
子育てが苦手なら、相手を子どもだと思わなければいい。対等な人間だ。私には私の考えがあり生き方があり、選択と責任があるように、息子だって同じ。それを認め、サポートしよう。
私は好きなことを片っ端から否定されたてきたから大切なことは何も言えなかった。失敗したら出ていけといつも言われたから、チャレンジを許されなかった。
だから息子には好きなことを好きだと言えて、楽しくて心が躍る経験を積み重ねて欲しい。チャレンジして失敗したときは、必ず受けとめよう。
子育てなんてしない。だからいつも一緒に悩み、相談し、楽しんで、妹弟も含めて、いつもグループワークで、一緒に成長してきたような気がする。
最近、母に言われることがある。
「あなたをもっと理解していたら。子育てを助けてあげていたら。あなたは自分の人生を犠牲にすることなく、能力を活かせていたのに。ごめんね。」
その通りだと思う。両親も夫も、私の言葉に耳を傾けてはくれなかった。でも、もう仕方ない。取り戻せない。だから反省されても、許すも許さないもないし、謝って自分の気持ちが楽になるならそれでいい。私には関係ない。
親は後悔して反省して謝ればそれで済む。でも子どもの人生は取り返すことはできない。
だから、私は子育てについて反省なんかしない。今日を必死に考えて生きる。間違って失敗することもあるけど、ひとつひとつ丁寧に選択しながら進んで行こうと思う。これからも。