【本日の雑記】 狛犬のアンティーク帯
狛犬が刺繍された繊細な名古屋帯を購入しました。一瞬、風神と雷神に見えてしまいましたが、違いました。狛犬でした。高麗犬とも書くそうです。
万物の始まりと終わり、この世の始まりと終わり、人間が生まれてから死ぬまでの一生、などなど壮大な宇宙を一挙に表現した「阿吽」、この仏教の教えを腹に巻くわけですから緊張します。
こちらの赤い狛犬は口を閉じています。力強く歯を食いしばって、目も凛々しい。
一方、こちらの緑の狛犬は、ちょっとわかりにくいですが口を開けています。赤い方より穏やかな表情に見えるのは私だけでしょうか。なんだか安心感を与えてくれます。こうやって、たくましい赤と優しい緑でバランスをとっているのかもしれません。
それにしても綺麗な刺繍。こんなに素敵な帯を締めていたなんて、以前の持ち主はどんな方だったのだろう、そんなことを考えるのも楽しいです。
古物は探して見つかるものではありませんから、運命的な帯や着物との出会いを楽む、そしてアンティーク沼から抜け出せなくなるのです。
2024年1月16日(木)