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「最後の弟子」レジュメ/日高健治の狂乱_三橋眞弥の失踪

「最後の弟子」の作品のテーマは「プライド」「虚像」

虚勢、町のうわさ、他者のうわさ、

これはいま読んでいる、

❶「理由」宮部みゆき

と、

❶「アンダーグラウンド」村上春樹

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それと、ぼくがかれこれ八年ほど世話になった、

❸精神科の主治医(退官なさって、いまは別の主治医に診察)からなる。

いまさっき、ハタと気づいた。ことがある。

❶❷❸は、こん作品「最後の弟子」のテーマ。でもあるのだが。

❸は、ぼくの今後のずっと書いていきたいテーマ。であった、と気づいた。


❶はインタビュー形式の群像劇だ。107人の登場人物に「事件」を語らせている(完全な創作小説)。

❷は地下鉄サリン事件の被害者のインタビュー集(ドキュメンタリー作品)だ。

❶も❷もいまのぼくには手におえない。書けない。

❸ならばかける。

話は逸れるが、ぼくは昔(宮部みゆきの「理由」を知らなかったはるか昔、九年前の話だが)、ある小説の着想が思いついた。

「アンダーグラウンド」が地下鉄サリン事件の実際の被害者のインタビュー集で評価された。

当時のぼくはできないことをやろうとしていた無謀な無名の作家だった。やはり技術がないのでかけるわけがない。それは先月にプロの作家に弟子入りしたときにこっぴどく言われた。

しっかり技術が身についてから書きなさい。

その通りだった。

若かりしぼくはこういう小説を書いてみたかったわけだ。

小説ではそもそもなぜ真実を描かなければいけないのか?
真実とは誤解の総合体なのではないだろうか?

「地下鉄サリン事件」の真実に迫る、膨大なインタビューが村上春樹の「アンダーグラウンド」だとしたら、逆に、真実を拒絶するような小説(物語)が存在してもいいのでは? と思いついたわけだ。

こういう話(物語)だ。

ある村でKが失踪した。殺人かもしれないし、蒸発かもしれない、誘拐かもしれないし、国家規模の陰謀かもしれない。とにかくKは村からいなくなった。消えた場所ははっきりしている郵便局前だ。そこへ村に探偵がやってくる。Kはいったい、いつ失踪したのか、どこへ消えたのか。探偵はむらびとにインタビューを重ねる、そのたびにむらびとの意見や目撃情報はちがう。Kへの印象も噂もマチマチだ。さてインタビューは終わった。探偵はこう結論づけねばいけなかった。結局、村の全員がKの失踪を隠蔽しようとしていたのでは? (副案がある☞探偵は嘘発見器を持っているという案だが、さすがにそれは物語の構成が重層化に、複雑になりすぎる)

もう一つは掌編「星になった小説」という作品のなか(の前半)に書いた草稿がある。

抜粋)☟

小説はさまざまな「遺書」の、ゆがんだ群像から成り立っている。物語を読みすすめると遺書は、じつは犯人らが自殺者自らを狂人にまつりあげ、自殺を正当化した遺書というテイで、物語をよむ読者をあざむくにせの遺書だとわかる。語り手は殺された数々の被害者たち。物語で殺されたひとらやその死霊らもあまた登場し、誤解と報復が、重層的に連鎖してゆく救いがたい筋だ。

 ところが、この小説には致命的な問題があった。

 この小説は真実をすべて闇にほうむりさる恣意的なひとりよがりで語られる。つまり、この小説を肯定することは誤読を奨励することになるのである。真実のない誤読小説。


そもそも、なんで、ぼくがそんなアイデアばかりが浮かんだかというと、あまり言いたくはないがぼくは重度の躁鬱で、精神科での診療のときは世話になった主治医にはつねに「蒼ヰさん、人間ていうのはね、AはBの前ではCの悪口をいう、BはCの前でAの悪口をいう、CはAの前でBの悪口をいう、それが人間なんです」主治医はぼくにおなじことを八年いいつづけた。まるで禅の面壁のようだった。これはぼくに影響を与えたと思う。

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本題だ。

登場人物は(下記は最新のイメージボード)、

美月華樹、東京の老作家、67歳

蒼ヰ瀬名、漁協の青年(高卒)、35歳、

三橋眞弥、役所員(漁協へ出向、大卒、キャリア組で左遷)、37歳、

日高健治、漁協の蒼ヰの上司(元漁師)、45歳、

安藤真帆、漁協の事務員、26歳、

地元で生まれ育った、蒼ヰ、三橋、日高の三人は、漁村から抜けだせないでいる。じぶんの内に秘める暗部を持て余して生きている。安藤真帆だけは満足しているようだ。

東京の老作家は自殺(マクガフィン)、三橋眞弥は失踪(マクガフィン)、日高健治はバラックを燃やす。(失踪か自殺、マクガフィン)、

蒼ヰは、東京の老作家(zoomにて)と、三橋眞弥(職場や居酒屋など)と日高健治(ファミレス、日高の自宅など)と実際に会っている。

蒼ヰはその目で実際に彼らと接している。だが三橋は三橋で、東京の老作家の悪口を言うし、二人きりでいれば日高の過去のうわさをバラす。日高も日高で東京の老作家の印象をいうし三橋について聞いた町のうわさ話を率直にいう。

だが、三橋も日高も、実際のところ、蒼ヰに本当のことをいっていたのか?

では、三橋も日高も蒼ヰのいないところで、蒼ヰについてなんと言っているのだろうか?

そもそも、三橋は大学卒なのだろうか? 毎日、役所から出向して漁協のデスクに勤めにきているが、籍は役所にあるのだろうか?

日高は足をびっこを引いて歩いているようだが、本当は歩けるんじゃないんだろうか?

それぞれの虚像だったのでは? それぞれはプライド(虚栄心)で生きてきたのではないだろうか?

ある日突然、

最終章にて、現実(老作家はじつは家族の老老介護で実生活が追い込まれている)か、プライドか、あるいは他プライベートな要因か、それぞれが抱えるなにかのきっかけによってが各々のマクガフィンがひらく。

東京の老作家は自殺。☞駅のキオスク(あるいはコンビニ)の新聞の三面記事にて、老作家の死を知る蒼ヰ)

三橋眞弥は失踪(じつは市役所には三橋眞弥なる職員は存在しなかった)。

日高健治は両親が住むバラックを燃やす(失踪か?自殺か?)。(放火、自殺であれば、新聞記事にでも、村のうわさでも、読者に開示させる)


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