明日は髪を良いにこにこに 来たる企画の打ち合わせ 宵は久しい仲間とのどこにも向かわぬ たあいのないおしゃべり 元気になったら連絡してと 言われど言われど その前に君から連絡きてしまい わたしはいつが元気なの ずっと本を読んでます ずっと元気にしています にっこり笑ってあげましょう
鳩でもいいです わたし鳩でもいいの くるくるって、ないて 車に轢かれて死ぬの
マフラーから愛されたわたしの匂いがした 蓄積されてゆく目に見えないもの いつかなにも残らずに消えてゆくのよ わたしたちはいつか死ぬのよ あなたの泪 フラッシュバックする ホラー映画のワンシーンが 張り付いて忘れられないみたいに あのひとが洗濯物をとりこむ姿が 幻だったら良かったね 空想だったらよかったね たくさんのたくさんのたくさんの よろこびの筋肉痛と 哀しみが癒えていく哀しみよ 美しき同床異夢を月の影に #詩
1つのシャボンをわたしが それからあの子がわたしとシャボンを ぱちんと弾けてあの子が産まれた 赤い果実を分け与えて あの子はどんどん膜の内側で なにもかもが出来るようになってゆく 膜はいつのまにかうすくうすく 揺れているだけになった 1枚の白い紙を纏う 2枚の白い紙を纏う 人のかたちになっていく紙 色んな色が増えてゆく カラフルに わたしはそれを綺麗に丁寧に ゴミ箱に捨てる 帰って来ては捨て帰って来ては捨て あの子は今日も帰ってくる 今日も捨てる捨てる捨てる 待ってよ つ
さらりさらさら流れ落つ どこまでも広がる その尖った山々を作る 砂のような日々 その美しい一瞬がそこに在り 素晴らしい未来を掴み取りますよう わたしは明日も踊り あなたは生きるように唄う
君の放つ言葉とそこにいる君とのアンバランスさにわたしは眩暈がして吐きそうだった
美しい無情の雪が降る しんしんと、太鼓を鳴らして わたしはわたしと声を揃えて 魔法の言葉を口にする #詩
ぽつりと息が出来る 不思議なことばかりで驚いてしまう 絶対なんていう人は信じられないし 全然見てないとおもってたのに 真ん中グッと握られたみたいで やっぱりドッキリかなと思う 自分だけなんにも知らないみたいに 嬉しいのか悔しいのか 私の中に名前なんてない だんだん出来ることが 分かることが増えて 分母が大きくなるのに 分子はそのまま 水かさが増えて視界は悪くなる 愛おしいね 景色を見ることなんて 今までなかったと思うから 孤独 箪笥の前でふいに自分を殴った 意味が分からなか
見えないものが顔出す季節 君の吐く 生きてる証とか 土に溶け込んだ 脈脈たる水の流れとか 寒暖差で感じる鼓動とか 少し広すぎる部屋の大きさとか 耳の薄さや夜空の高さや 塵の乱反射が少なくなって 澄んで深まるコントラスト 寒くなるに連れだって 君とぼくで連々唄 澄んだ空気を貫いて #詩
単純で不思議な欲望 カーテンの向こう側 鳥があちらからやってきて 影を落としてゆく 美しく わたしはただ貴方に会いたいとおもう #詩
生きてるってばかみたいで楽しいわ あなたっていじらしいのね へんね愛してるなんて 生きてるってばかみたいで楽しいわ どうせ死ぬから楽しいのね あなたって唄なんか歌うのね いいわハモってあげましょう この重なりも風に吹かれて消えるのね やっぱり生きてるってばかみたいで楽しいわ 生きてるって素敵みたいで切ないわ 生きてるって美しくって哀しいわ #詩 #記憶にない詩
わたしは祈る 愛おしいものが存在しているこの世界が たしかにここにあることを 認識されなければ存在しないあなたは ではもう既に認識されなくなった世界のどこからきたのだろう こんなに美しいあなたよ わたしはどんどん忘れ去られるはずだ でも今もなお記憶にいた ちっぽけな自分の苦しさの色も知らなかった わたしのことがあのひとの記憶にいた 下手くそだったのにね 小さなマシュマロがたくさんのった ほっとしょこらの塩辛い味 教室を出るときの嫌な視線 狭い階段をすれ違うあの子 4次元に消
祝福されているようでした 待ちわびていたようでした つよくてよわいわたしたちが よくほほえみよくなみだします よくほころび、ちぎり、とけます ひみつの無垢 内でも外でも言葉でもこころでもなく ただそこにいて、神秘でした #過去の日記より #詩
きみが吹き込む 声の文 いつも決まって 真夜中ね いつもだいたい 真夜中ね うかれた声して 飲んでたな かなしい声して 一人きり つかれた声して 頑張った ふるえる声して 恋しいの てのひらで 星またたく #過去の日記より #詩
ぼくの見事な白鳥よ 陽に透ける瞳 濡れたように見え ぼくのてのひらからは きみの口づけがきこえた 星が降りてきて こう言った じきに行くよ 転がり落ちそうなこころ 撫でて抱きしめて 冬がくれば戻ってくるよ 美しき優しさに手を引かれて立ち止まり 振り返れば福寿草 永遠の幸せは悲しい思い出だと 君は飛んだ 2018.2月 #詩