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「天の河」配信開始、そして「いのちという祝福を描くために」。


先日札幌芸術の森でリハビリのためにレコーディングした「天の河」という曲を配信します。
一定の形式はありますが、即興的に演奏したものをエンジニアをしてくださった敬愛する音楽家福田基さんがレコーディング、ミックスしてくださった音源です。
もともとこの曲の原型は6、7年程前に作曲したもの。二風谷で統合失調症状が再発して幻聴に苛まされていた冬のある夜、身も心も疲れ果て小屋の外に出ると、空一面の満天の星空と大きな天の河が目の前に広がり、凍るような寒さの中、凶暴なほど美しい星たちの光の海にわたしはただ浸されていました。
まるで自分の小さないのちのひかりが星たちの存在のひかりに呼応しているような、
圧倒的な宇宙の優しさに包まれたかのようなその経験からわたしは「天の河」という曲を作りました。


こちらのリンクから各種配信先からお聴きになれます。

https://linkco.re/ucaeR3DA

「天の河」
作曲・演奏 佐々木あおい
録音・ミックス 福田基
recorded at 札幌芸術の森

ぜひ聴いていただけたら嬉しいです。

そして、いま、絵と音楽という自分の創作を改めて見つめ、これからの方向を定めようとしています。

自分は、絵の知識も技術も持ち合わせていません。
その点を踏まえての評価なら、価値はあまりないと思います。

でも、人物であれ動物であれそれを描くことを通して
自分に描けることで
祈りや
いのちという祝福を自分なりに描きたいと思っています。

その絵を描くという行為のうちにある
痛み、苦しみ、悲しみ、葛藤、喜び、優しさ、楽しさ
そういうものの奥にあるひかり
ひとりの人間のもつ不格好な美しさを
発見するために描いているようなもの。
その祈りや祝福によって
もし触れたひとの魂のひかりが共鳴し元気になれたら
それは本当に嬉しく幸せなことだと思っています。

創作という時には少しバランスを崩しつつなにかを生み出しまたバランスを取り戻すというプロセスは、自分の心的エネルギーのよい循環を生み出す魂の筋力を鍛えることに繋がります。
そうして、22年かけて慎重にみてきて、自分のちょっと不思議な在り方は特殊ではあるけれど必ずしも病気というわけではないという感触を得ました。
一個だけ隔絶し取り出したら特殊で病態をとっているかにみえる状態も、より大きな連環の中で意味をもち、なにかよき働きをすることがあるのです。
自分が「健康」であるためには、自分の内と外に森のように複雑で多様な繋がりがあることが必要なのだという気づきとともに、随分時間がかかってしまったけれど、これから、心の中のウレシパモシリ、「互いに育みあう大地」でいきるいのちという祝福を描くために、自分をより元気にしていく仕事や心と体をつくっていきたいと考えています。

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