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佐々木あおい「ひかる雨」原画展、残すは茶廊法邑(6/12から6/19)
3月に完成したピアノソロミニアルバム、ひかる雨全6曲それぞれの曲について原画を中心とした個展を
2024/4/3から4/13にmusica hall cafeで、
2024/5/24から5/28まで Gallery kamokamoで開催しました。
ご来場いただいたみなさまに心から感謝致します。
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musica hall cafeは16年前にオープンしたときからのご縁です。
アーティストとなってライブや個展をできるようになれて成長を見届けていただきました。
ギャラリーカモカモではミニライブもしました。
川のほとりにある緑の中の素敵なギャラリーです。
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最終日、今まで一度もライブなどに来ることのなかった両親が展示を観に来てくれました。
発病して症状に苦しみ、元気になれることを想像すらできなかった日々、傍らでみていた両親の心を思うと素敵なカモカモギャラリーに展示された作品を音楽とともに体感するという、こうしてささやかながらもハレの日を大切な両親にみてもらえる日がくるとは生きてはみるものだな、と思います。
心から感謝いたします。
自分の作品を、誰かの手にとってもらうことで両親にも恩返しができたらな、と思います。
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この絵は「心の森」という作品。
絵を描き始めた原点の作品として今回の個展で展示しています。
2002年に入院していた精神病院から退院後、「生きる」ということを問い直すように、私は手近にあった色鉛筆で大好きな動物の絵を描き始めました。
その時に描き上げたのがこの作品です。
いのちというものに近づきたい、という想いが心にありました。
3年前ほど前から障がい者アーティストとして企業で絵のお仕事をできるようになり、以来一本の万年筆で動物のペン画を描くようになりました。
神様から見たら、どんないのちたちも等しく愛おしく輝いてみえるでしょう。
いのちという祝福を、私は自分なりに描いてみたい。
これらのペン画は、そんな想いと共にいきものたちの姿を一本の万年筆で表現したものです。
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(撮影 桂川 ムイ)
病気や障がい、あるいはほかのなにか困難なことがあって自分らしく在れないということはとてもつらいことだけど、わたしはそれをきっかけに自分らしく在ろうとする道のりを歩くことになりました。
アートの素敵な役割のひとつは、ただつくり手のつくる喜びがあるだけでなく、それに触れるひとの心が様々なことを感じてその人本来の心のありようを思い出すことができること。音楽をきいて、ふっと素の自分にもどれたことのある方も多いのではないでしょうか。
絵や音楽に出逢うことができて、なにかや誰かを大好きになる気持ちに守られて今があります。
学び多き道のりだけど、自分と繋がるということは生きる喜びと直結しています。
2024/6/12から2024/6/19まで、札幌を代表する素晴らしいギャラリー茶廊法邑で、今回最後の展示があります。
北海道新聞さっぽろ10区に記事も掲載されました。
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●茶廊法邑
札幌市東区本町一条1丁目8-27
tell 011-785-3607
火曜定休
2024/6/12wed〜6/19wed
6/18定休日、最終日は16時まで
6/12 13時より在廊
6/13 13時より在廊
6/14 13時より在廊
6/15 1日在廊
6/16 10時から13時まで在廊
6/17 13 時から在廊
6/19 13時から在廊
個展タイトルの「ひかる雨」は、大切な友人みちみち種やの哲平さんとたゆうさんの珈琲ブレンド「ひかる雨」からお借りしました。
ブレンドひかる雨は「弱さではなく、本当のやさしさ」をコンセプトとした、とても美味しいブレンド。
名前の由来をたゆうさんに聞いたら、こんなふうに話してくれました。
「雨って憂鬱に感じるかもしれない。
だけど、わたしにとっては東日本大震災で亡くなった大切な人たちからの、天からのお便りのように思えるんだ。だから、ひかってみえるんだよね」と。
13年前の東日本大震災を被災したたゆうさん哲平さんは、現在札幌に「やかん」というお店を構えて、暮らしに寄り添う一杯の珈琲の力を信じて、北海道で沢山の人たちに愛される珈琲豆を焙煎して販売しています。
やかんは花屋さんに併設された珈琲スタンド。
わたしはこのお話をお花と珈琲の生き生きとした素敵な香りにつつまれながらたゆうさんから聞きました。
生きているといろんなことがある。
耐えがたい別れもあれば、愛する喜びもある。
こうして出逢えて今というかけがえのない時間を共有できることに神様に感謝します。
わたしは、「ひかる雨」というピアノとバイオリンの小さな曲をつくりました。
そして、みなさんの心にも、たゆうさん、哲平さんの願うように優しい雨が届くことを願って、このミニアルバムをつくり、そして今回、個展をすることを決めました。
皆さまとお逢いできることを楽しみにしております。