どこにも行けない
長年、つき合った相手と、そのまま
結婚するんだろうな・・・
と、漠然と思っていた。
そこには、憧れもトキメキも何もなく
ただ、生活の延長線上的に。
今、思えば、精神的に幼すぎた。
恋愛の「好き」を理解していなかった。
結局、そのまま結婚したけど
なぜだか、代わり映えのない日々に
「どこにも行けない」
と、思っていたのかもしれない。
相手は、車を持っていたし
よく一緒に、都内に遊びに行ってたけど
「どこにも行けない」
のは、むしろ、ココロの方だったと思う。
当時は、そんなことにも気づかず。
ただ、楽しくもない日々が
淡々と続くと思った。
ひとりになるよりは、いいと思った。
流産して、すぐに離婚を言われた時は
すごく、ショックだった。
ひとりになることが、コワかった。
本当に、ひとりになって
一人暮らしをして
バイトしまくって
気づいた。
すごく貧乏で、冷蔵庫もなかったけど
仲間ができた。
楽しい。
なんだ、ひとりでも
楽しんじゃん。
そして、私は、出会った。
どこにも行けないと思っていた私は
どこへでも行ける人と出会った。
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