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ビー・マイ・ベイビー

1
私の恋人になっておくれ、
私の特別な人に。
私の恋人になっておくれ、
私の特別な人に。
私とするお喋りや喧嘩は、
君にとって楽しいものになるよ。

太った男は来るのが早く、
痩せた男は遅すぎた。
従順な男は立ち去り、
頑固な男は待ちぼうけ。
君の正体は陽気なマシュマロか、
それとも内気なチョコレートか。

教師がやってきて、
詩人のボートに荷を積むと、
インチキなフレーズで、
彼のノートはいっぱいになり、
冷たい隙間風が、
彼のコートから吹いてくる。

 悪ガキたちはコカ・コーラで夜更かし、
 彼らの日常はジェットコースター。
 「ネバーランド暮らし」が長く続いても、
 彼らもいずれはつまらない大人の仲間入り。


2
カフェが騒がしいと、
時間だけが過ぎていき、
他人の煙が、
心の中にまで充満する。
アル・パチーノになって出口を、
盲目の演技で出て行こう。

何日も同じ服を着て、
刑事が張り込み、
君が何時に目覚め、
どこへ行くのか見張っている。
彼の目は開きっぱなしで、
もう閉じなくなってしまった。

キーを回せば、
エンジンはスタート。
君とのドライブは、
素敵なアート。
街の風が揺らす、
夏のスカート。

 見知らぬ女が私を「叔父様」と呼び、
 勝手に私の自転車を乗り回している。
 彼女の危険な運転が私をハラハラさせる。
 他人とは名ばかりの他人は大勢いる。


3
街は今の季節、
科学の騒音に囲まれて、
露店のアイスクリームには、
沈黙をトッピング。
口の中でミントが、
無垢へと変化する。

高速道路で手を挙げても、
車は捕まらない。
強引に止めようものなら、
体は銀河まで飛ばされて、
最後の審判の日を、
見逃すことになるよ。

ママが教育のために、
坊やからおもちゃを取り上げる。
おもちゃは商売のために、
ママから坊やを取り上げる。
坊やはママのために、
おもちゃから喜びを取り上げる。

 誰もが病気になり、元気になり、
 いずれは天国か地獄に送られる。
 案内役が天使でも、悪魔でも、
 死体に死んだ理由を教えてくれるだろうか。


4
君に冷たくされた私は、
「ファイト・クラブ」に入り浸る。
鏡の国のタイラー・ダーデンに、
そのことについての考えを問われても、
私は「愛なんて無関心」って
態度を取るだろう。

記号論理学が、
魂に限界を与えてしまったら、
バディ・ホリーの歌だって、
壁にはね返って戻ってくるだけ。
日に日に世界は、
小さくなってゆくだろう。

紙に書かれたことばは、
雨に濡れたら消えてしまう。
私の強力な愛だって、
痛みに対してはにじむインクに等しい。
皮肉だよ、一度は掴めたものに、
今度は潰されてしまうのだから。

 忘れちゃいけない物はわかっているのに、
 君のポケットにそれは入っていない。
 君は私の住所に爆弾を送ってくるけど、
 素直にドレスを着て訪ねてくればいいのに。

私の恋人になっておくれ、
私の大切な人に。
私の恋人になっておくれ、
私の大切な人に。
君の内気なチョコレートが、
太陽の熱に溶けてしまう前に。

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