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「苦しんだからこそ、生きなければならない」


一年前に書物の中で、わたしはこの言葉と出逢いました。


本当に苦しかったから、それだけで

「わたしはよくがんばった」って思って、

ときには

「もうこれ以上は無理。

ここまでだけでも、充分なんじゃないか」って

自分に思ってしまうわたしがいました。


だから、この言葉に出逢ったとき、衝撃をうけました。

≪ああ、そうだったんだ。

そうだな。ほんとうにそうだよね……。≫


ああ。

苦しみ抜いた人にしか、

わからないことがある。


苦しんだからこそ、

今苦しい誰かに寄り添えるかもしれない。

人を深く想えるのかもしれない。


苦しんで苦しんで泥んこになってしまった心の土壌。

でも、蓮の花のように

泥の中からしか咲かない花も

これからは咲かせていくことができる。


ねぇ……

いまこの空の下で

苦しくて苦しくて

消えてしまいたいような気もちと

たたかっているあなたも。


それほどまでに苦しんでいるあなたが

いまそこで、とどまってくれている

そのことがもう、

わたしを励ましてくれているの。

乗り超えるとか、治るとか

そんなのも関係ない。

いまもがいている、そのままのあなたが

誰かの励みになっているんだよ。


あがきながらも、もがきながらも

あなたがそこに居てくれて、ありがとう。

こんなに苦しいのに

生きててくれて、ありがとう。

ほんとにほんとに、ありがとう。


わたしはそんな気もちです。




Be with you

小絵


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