クレーマーこわい

こんばんは。

人間誰でも怖いものっていうのがあります。

私はクレーマーが怖いです。コンビニなどで店員さんに怒鳴っている人を見るのも不快になるので嫌なのですが、

「クレーマー側」になるのが怖いです。

そもそもクレーマーという言葉の定義についてですが、インターネットで調べてみると

《原義は「要求者」「請求者」の意》商品の欠陥、客への対応の仕方などについてしつこく苦情を言う人。特にその苦情が言いがかりと受け取られるような場合にいう。(デジタル大辞泉より引用)

となっています。

ここでのポイントは、「しつこく」、「言いがかり」という部分にあると思います。ですが、「言いがかり」ではなく正しいことを言っていたとしても、お店で店員さんを怒鳴りつけたりグチグチと話していたりする人を見ると、「あの人クレーマーだ。。。」と思い、次の瞬間には目をそらしています。

私は学生時代に本屋でアルバイトをしていたことがありますが、幸運にも理不尽なクレーマーに出くわしたことはほとんどありませんでした。

記憶に残っているのは、「あの店員さんの態度が悪すぎるから注意しとけ!!!」と私に向かって怒鳴りながら帰っていくお客様のことです。

たしかにそのアルバイトの方は私から見ても接客態度が悪いうえに、客がいない時間は漫画を読んだり、在庫検索用のパソコンでインターネットをしていたりするような人でした。

「でも年上だし、注意なんてできないよ…」と思いつつも、実際は私に怒鳴りつけているように見えて、近くに立っている当人に聞かせていたんだろうなと思っています。「お前の態度直せよ」と。

怒鳴りつけていた男性は伝え方はよくなかったものの、言っている内容としては的を射ていたように思っています。

そんなクレーマーっぽい存在よりも、何度も本の返品を繰り返す客(結局、悪質だったため出禁になった)や、半径5メートルにある清潔という概念を吹き飛ばすような異臭のする客のほうがよっぽど相手にしたくなかったです。

そこで思ったのですが、案外、想像を絶するぶっとんだクレーマーって少ないのではないだろうか。

先日Twitterで、

「ローソンで働いていたら『買ったチキンが冷めてるんだけど!』と言いながら入ってくる客がいたが、話を聞くとセブンで購入したチキンを一時間以上持ち歩いていたらしい。ローソンで働く俺に言うな。そして一時間も持ち歩いていれば冷めるだろ…」

というような内容のツイートを見たことがあります。

この「チキンが冷めている」ということをとにかく誰かに怒りたかった客(以下、「チキンの人」とする)のような存在、

チキン以外のことでも、自分の思い通りにならなかったときには怒っているという推測ができます。

「チキンの人」は、思い通りにならなかったことに直面したとき、自分のせいであると顧みることはせず、人に怒りをぶつけています。思い通りにならないことなんて生きていればジャングルの雨くらい降ってきます。それに直面するたびに他人に怒りをぶつけていれば、

「今日もあの人怒ってるよ…」という周りからの認識にならざるを得ませんし、そういう人はすぐ出禁になりますので、日常的によく使う行きつけの店がころころと変わります。そして次のお店でも同じようなことをくり返し、出禁、そして…

のループなのです。変わっているのは、転々とした先のお店にいる店員や常連客の顔ぶれ。こうして、「チキンの人」を見て不快な思いをする被害者が増えてしまうという構造になっているように思います。

ここで、痴漢と被害者数の関係について考えていきたいと思います。

男性の99%は痴漢をしないにも関わらず、痴漢など性的被害に遭ったことがあるという女性は70%もいると言われています。(https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/wetoo-zerohara-chosa参照)

それはつまり、一人の男が何度も何度も痴漢行為を繰り返し、被害件数、被害者数を増やしているのです。

「チキンの人」と「チカンの人」は今日もまた被害者数を増やしていると思うと、憤りを感じます。

なぜ憤りを感じるか。

それは、「チキンの人」や「チカンの人」から直接、心理的・精神的苦痛を与えられた、またはそのいざこざを見てしまって心証が悪くなったという被害者以外にも、もっと多くの被害者を生み出しているからです。

たとえば、

コンビニで買い物をしたあと、レシートを確認したところ、おにぎりは一つしか買ってないのに二つ買っていることになってる。151円は余分に払っちゃっているから返してほしい

という事態に陥ることがある。そうなると、コンビニに戻り「すみません、レシートの記載が誤ってるみたいで…実際にはおにぎりは一つしか購入していないんですけど…」と店員さんに告げることとなります。

すると、店員さんが「申し訳ございません!すぐに差額分をお返しいたします…!」と謝罪しながらテキパキと返金対応してくれるでしょう。

以上のような例では、周りの人から見ても「クレーマーだな」とはなりにくいです。

しかし、レジでの商品違いなどではなくもっと大事な場面での出来事となると話は変わってきます。

今日は由紀子の誕生日。毎年由紀子の誕生日にはケーキを買って帰る。ただ、由紀子は卵アレルギーなので毎年そのことをお店に伝え、卵不使用のケーキを作ってもらっている。ケーキの形が崩れないよう慎重に歩きながら家へ向かう。平行を保たれたまま帰宅したケーキは、食事を済ませて30分後に食べられることとなった。歌を歌い、ろうそくを消すという定番の流れを終えた二人は嬉しそうにケーキを食べ進めていく。ケーキを平らげ、食べるときに使っていた皿も綺麗に洗い終えたころ、由紀子が苦しみだした。苦しむ顔を見た瞬間抱いた嫌な予感は的中し、由紀子は卵が含まれたケーキを食べてしまっていたのだ。卵不使用のケーキと卵を使用したケーキとが店側のミスで入れ替わってしまっていたことが原因だという。救急車で由紀子と病院へ向かう。後日、由紀子の命に別状はなかったとわかったものの店側に対して怒りを抑えきれない。そこで店にまで直接出向き、「ここのケーキを食べたせいで、彼女は死にかけた!なにかしらの誠意を見せてほしい。訴えることだって視野に入れている。」と伝えた。

この状況を見た周りの客は、「死にかけた」「訴える」などあまり出くわさない単語に驚くだろうし、こうなった背景も知らないので嘘をついている可能性があるのではないかとも考えます。結果、「クレーマーかな…?」と思われてしまいます。

私が言いたいのは、

「お店側に対して正当な理由があり、正しい伝え方で意見を言っている人であっても、周りや店員さんから「クレーマー」として扱われてしまうこと」は、理不尽なことをいうクレーマーという存在によって生みだされた被害者だということです。

私自身、行きつけのマッサージ店を利用しているときに、「態度悪っ…」というマッサージ師さんに出くわしたことがあります。そのお店は毎回施術担当者が変わるので、もう一度その方が担当になってほしくないと思い、受付の方に「あの方、接客中に何度か失礼な発言があったのですが…」と詳細をお伝えしました。すると、想像していた以上に謝罪され、「本日の分は無料で結構です」と。「いえいえ、そこまでは大丈夫です。」と断りましたが、「こちらの不手際ですので」と返されました。そこで私の中に「ここまでされると、クレーマーみたいになってないか…?」という思いが浮かんできました。

お店側に意見を言うだけでここまでの対応をしてもらって、

私、クレーマー扱いされてる…?

このマッサージ店、これからも心地よく通いたいのに…

クレーマー扱いされている…?

そしたら通いづらくなるな、どうしよう…

などなど、私の言葉の伝え方もあったかもしれませんが、ここまで対応されてしまうとクレーマー扱いされたのかなと思ってしまいます。ただ、意見を言いたいだけなのに、言いづらくなってしまう。

実際のクレーマーとは、そこでゴネ続けると無料で施術してもらえると気づき、毎回のように無料にしてもらおうとする人のことだと思うのですが、こういう人は周りの目をとにかく気にしていません。いえば無料になる、ラッキー♪自分は得した!という目の前の利益のみを追い求めている存在です。クレーマーなどではなく、お店側の不備に対して意見が言いたいだけなのに周りの目が気になるという人は私以外にもいるのではないかと思っています。

また、痴漢という存在がいることで痴漢をしたこともなく、これからもすることのない倫理観ある男性も痴漢の被害者です。女性は電車に乗るときに、だれが痴漢かなんてわかりませんのですべての男性に対して警戒するしかありません。そこで、痴漢をしないような男性も警戒の対象となってしまい、男性は両手を上げるなどをして怪しまれないよう積極的に行動で示す必要があります。痴漢なんて考えたこともないけれど、怪しまれないように細心の注意を払って電車に乗ることを強いられる状況に対し、憤りを感じている方がいるかもしれません。

クレーマーや痴漢などの、少人数が圧倒的被害者数を生み出す存在は厄介ですし、同類だと思われないようふるまうことも一苦労。

ストレスはなるべく他人に迷惑をかけずに発散せいや。それだけです。


長文で自分の意見を書いていたらのどが渇いてきました。

ここらで一杯のお茶が怖い。おあとがよろしいようで。

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