東京異界録 第2録(試し読み)
あの出会いから七回目の桜が散り始めている今、私は高校二年生になった。今は窓の外にある道がピンク色に染まる光景を見ながら、眠くてぼんやりとしている。
まあ、相変わらず、妙な存在である彼らとの関係も、続いているけれどね。はあ。
きっかけは、あの始業式の後。指定された公園にいくと、人外なる者の姿がふたつあり、手招きをされたのだ。近づいたら、片方からチョコレートをもらったような気がする。
お菓子はともかく、そこで話されたのは、驚くべきことだった。私の力が必要だから協力してほし