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小説『その手を取って』(2074文字)
クリスマス直前の中華街で、おかしなものを見つけた。それは干からびた人の手だった。
その日はたまたま横浜に遊びに来ていて、ちょっとした散歩のつもりだった。どうもおかしい。なんでこんなものが道端に落ちているのだろう。
「すみません、どなたか、手を落としませんでしたか」
私は通行人に尋ねた。しかし誰も私の言葉など聞いていないようだった。
仕方がないので、私はそれを拾った。するとそれは私の
クリスマス直前の中華街で、おかしなものを見つけた。それは干からびた人の手だった。
その日はたまたま横浜に遊びに来ていて、ちょっとした散歩のつもりだった。どうもおかしい。なんでこんなものが道端に落ちているのだろう。
「すみません、どなたか、手を落としませんでしたか」
私は通行人に尋ねた。しかし誰も私の言葉など聞いていないようだった。
仕方がないので、私はそれを拾った。するとそれは私の