乃木坂46『真夏の全国ツアー』神宮初日、井上和ソロも
乃木坂46『真夏の全国ツアー 2024』東京公演DAY1が、2日(月)に明治神宮野球場で開催された。
この日の影ナレーションは3期生・向井葉月さん&吉田綾乃クリスティーさんが担当。2人が「皆さん盛り上がる準備できてますか?」と煽ると、ファンが「やっほー」などと声を上げ、会場の緊張感や熱気が高まっていく。
冒頭のモニター映像でプリンセス姿の5期生・井上和さんが本のページをめくっており、他メンバーたちもドレス姿で登場する。『OVERTURE』の後ステージバック席中央から出てきた井上さんが「神宮初日~盛り上がる準備はできてますかー!」と声を張り上げ、井上さんが2回目のセンターを務める最新曲『チートデイ』が始まる。ティアラを付けているメンバーもおり、フロート2台で場内を移動。キャプテンの梅澤美波さんが遠くまで見てファンに手を振る様子も見かけた。
「幸せの思い出たくさん作っていきましょう」と井上さんが声をかけ、3期生・久保史緒里さんセンターの『太陽ノック』へ移ると、「ここにいる人1人欠けることなく幸せにするぞ」「ここにいる皆さんと、配信をご覧の皆さん全員の史上最強のラブソングを流して行くぞ」とパワフルな言葉を発する。4期生・遠藤さくらさんが「声出しの準備から行きましょう。スタンド~アリーナ!」と言い、『裸足でSummer』が場内中央にある3段重ねの円状ドームの上で披露される。歌詞「♪You know」で遠藤さんの横向きのニマッとした笑顔に目が行く。
4期生・賀喜遥香さんが「神宮もっと声出るだろ!」と声を出し、初センターを飾った『君に叱られた』がステージで披露。卒業した1期生・齋藤飛鳥さんセンターの『ジコチューで行こう!』は井上さんを中心に進み、井上さんを先輩・与田祐希さんが途中おんぶしてステージ中央まで運ぶ。ABEMAリピート配信では「ヨーダ強いな」「おもろいな」といったコメントが寄せられた。
強風が続く中、キャプテン・梅澤さんがMCを展開し「プリンセスになってお城の世界に誘います。32人のプリンセスを紹介します」と話すと、真っ白なワンピースに着替えた「お空の国のプリンセス」一ノ瀬美空さんがセンターの5期生曲『熱狂の捌け口』がライブで初披露される。「昼夜逆転してるプリンセス」中西アルノさん、「氷の上のプリンセス」川﨑桜さんなど各メンバーの紹介がモニターに映し出される。
期別生曲が続き、違う衣装による「たれ目のプリンセス」筒井あやめさんのリズミカルな『ジャンピングジョーカーフラッシュ』で、会場にいる全員のテンションがさらに高まる。コメント欄では「五百城ちゃんは"マグロ食いてぇプリンセス"でも良かった気はする」といった声も。「ぷりぷりぷりぷりプリンセス」与田さん、「愛念向ける強がりプリンセス」梅澤さんなどが紹介される『僕の衝動』では、満開の笑顔だった乃木坂46メンバーたちがクールな表情に変わる。伊藤理々杏さんのラストの「理々杏タイム」が発動しちょっとした照れ顔も見られた。『熱狂の捌け口』と『僕の衝動』が『真夏の全国ツアー 2024』で披露されたのは神宮DAY1のみとなった。
また梅澤さんが「3期生ってやっぱりみんな可愛いわね~」と寸劇を始めると、「全てが揃った美の二刀流」と極めた演技力で弓木奈於さんら4期生が可愛さでそれに対抗し、一ノ瀬さんや5期生最年少・小川彩さんが「お姉様たちは紫外線対策でもしていらしたらどうですか」と挑発する。プリンセスバトル・神宮最終決戦が幕を開け、乃木坂46番組などでおなじみの髙橋大輔さんが実況を始めると場内からは歓声が沸き起こる。
『Threefold choice』ではバトルに合った歌詞が流れ、「ずっと好きだったの。気付いてよ。ばーか」と小川さんがむくれ顔を向け、神宮初日では5期プリンセスが真の乃木坂プリンセスに決定。筒井さんが小川さんの頭をぽんぽんする場面もあった。
『Am I Loving?』では、歌詞「♪胸の奥が苦しくて…」「♪熱がありそうだ」「♪こんな症状 初めてなんだよ」と女性が抱く恋心を可愛らしく吐露。遠藤さん&井上さんが顔を近づけ合う。メンバーがステージ中央に走って戻ると、梅澤さんが「天気が心配だったんですけど」「配信もありますので全国の皆さんにたくさんパワーを届けていきたいと思います」「私たちの聖地神宮にやってきました」とMCを始める。
井上さんがMCをバトンタッチすると「神宮ただいまー!」と報告し「おかえりー!」とファンが返す。彼女は乃木坂46地方公演で他メンバーが地元に行った際にこういったやり取りをしているのを羨ましく思っていた。
与田さんは「皆さんの今までの知らなかった声を聞きたい」とし、「みんなー愛してるよー」と優しい声をかけるとファンからは「きゃー」、勇気ある声で「ちっちゃいけど色気はあるとよ」と言うと会場は「うっふん」と返し、それと同時に急な強風が吹くが、配信では「ウォンバット与田ちゃんやもん」というツッコミも入った。五百城さんが「すごい風ですね」、伊藤さんが「飲み物で乾杯しましょう」と気遣いあるMCを展開。
ステージは日替わりユニットコーナーに入り、肩出しスカート×キツネ耳の一ノ瀬さん、筒井さん、五百城さん、池田瑛紗さん、佐藤璃果さんが『チャンスは平等』カップリング曲の『ぶんぶくちゃがま』を披露。同じシングルのカップリング『あと7曲』はストリートファッションで4期生・林瑠奈さんらがトーンダウンさせる夜の雰囲気を演出。
『人は二度夢を見る』カップリングの『Never say never』では、久保さんが冒頭のソロを熱唱し、一斉に希望に満ちあふれる曲調で聴衆それぞれがその場の空気を分かちあえたことと思う。ここで弦楽四重奏が加わり、ステージ中央で井上さんが純白ワンピースをまとい、齋藤飛鳥さんの卒業シングル『ここにはないもの』をソロ歌唱。熱気に満ちあふれていた場内が一気に沈み返り井上さんの美声に聴き入る。昨年の『おひとりさま天国』に続き今年8月発売の最新曲『チートデイ』でセンターを務めた歌姫を弓木さんが絶賛する。
MCで4期生・柴田柚菜さんは「『Never say never』を神宮でユニフォームを着て歌えて嬉しかった」、弓木さんは「広島カープさんでやらせていただいてすっごい貴重な経験を頂きました」と話す。一転してVTRに登場した一ノ瀬さんが「プリンセスだってたまにはハメを外して夏を満喫したい」と語り、五百城さんが浴衣で夏祭りを楽しみ、3期生最年少の岩本蓮加さんが「線香花火やろ?」「蓮加のこともう子ども扱いしないでよ?」、奥田いろはさんが「海と山どっちが好き?」と聞くと「いろはーー!!」と大きな声で返答が聞こえた。
「ちょっとどこ見てるの? こっちこっち!」とステージ側から声だけが聞こえ、『あらかじめ語られるロマンス』で全員が浴衣で客席に登場。一ノ瀬さんが短冊「来年の夏も、みんなとここで過ごしたい」を笹に飾る演出も。浴衣の五百城さん&遠藤さんがいかクッションを持ち、みんなで『ロマンティックいか焼き』を歌い始める。そして場内中央のドームでうちわを手にしたメンバーが『君が扇いでくれた』で一体感を高める。
次の『自惚れビーチ』は奥田さんセンターで、レース入りワンピース姿のメンバーで披露されるが、一部メンバーがトロッコで移動。奥田さんが歌詞「♪私がフリーでいるなんて/ありえないから」でグーサインをする一面には輝きがあり、表情とともに惹かれる人もいただろう。ライブの十八番『ガールズルール』では一ノ瀬さんがこの日2回目のセンターを飾り、ステージブロックごとにステージバック席にまでコールを煽る。
最新曲『チートデイ』でフロントメンバーの池田さん、小川さん(小川さんは初選抜)で始まる『ひと夏の長さより…』では、乃木坂46メンバー全員がステージで踊った。「♪肌寒い秋風が吹いても/もう少し Tシャツがいい」「♪来年の夏はまた/きっとここに来るだろう」といった歌詞が神宮初日の少し涼しい夜風にとても合っていた。
さらに中西さんがMCで「祖父母が高知県に住んでまして。乃木坂に入ってから一度も帰ってないんですね。今年の夏はなんとしてでも帰ってやろうと。高知県の方でも田舎の方なんですね。お祭りがあって、"でじょう"…じゃなくて。"どじょう"の手づかみチャンスがあって。1匹も獲れなくて」と語る。
久保さんが「どういうミス(笑)」「笑うのやめようかキャプテン」とツッコみ、中西さんが「今年の夏5期生が全員揃ったんです」、久保さんは「来年は6期生がいるだろうし今のうちに甘えてね」と返す。
遠藤さんが「こんな素敵な話の後になんですけど、私は本当遊びに出なくって。思い出は今日作っちゃおうと。ヘアアレンジしてみて。さっきの『ロマいか』では五百城ちゃんとお揃いヘアにしてみて」と言うと久保さんが「さくのヘアアレンジは夏の風物詩。去年のライブでアレンジしたのに土砂降りで」と過去のエピソードも話していた。
さらに『チートデイ』アンダー曲の『落とし物』では奥田さんがこの日2回目のセンターを務めた。黒色主体のシックなロングスカート姿でメンバーが登場し、4期生・松尾美佑さんのパフォーマンスにもハッとさせられたし、奥田さんにいたっては覇気のある表情やキレキレなダンスなど、個人的には目で追っていたくなるアイドルだと思わせた。ダンスブロックが続き、遠藤さんらが1人ずつステージで踊りを披露し、『Wilderness world』が奏でられる。
真っ赤なワンピースを着た中西さんが、乃木坂46史上最速でセンターに選ばれた『Actually…』のイントロが流れた瞬間、待ってましたと言わんばかりの歓喜の声が会場で響く。井上さんの純白ドレス映像が再度映し出されるとステージ上のお城がライトアップ。昨年発表の『おひとりさま天国』が披露され、ここでは2曲続けて5期生がセンターを務めることとなった。
賀喜さんが「ライブも残り少しとなってきました」と始めた『好きと言うのはロックだぜ!』では、ライブ終盤なのもあり、ファンたちの乃木坂46愛が爆発した雰囲気になっていたし、「♪君を後悔させない 好きになってくれない」という歌詞が個人的には心に沁みわたった。『夏のFree & Easy』ではセンターを与田さんが担い、遠藤さんが大型クレーンに乗って笑顔で披露。
ステージのお城でオーケストラが演奏し始めると、『日本レコード大賞』大賞受賞の『シンクロニシティ』が梅澤さんを中心に全員で披露される。「♪ふいに気づいたら泣いてること」で彼女が手で顔を抑え泣きそうな表情を見せる。聴衆が真剣な気持ちで歌詞にひたることのできる『僕が手を叩く方へ』では、久保さんが「クラップをお願いします」と言う前から、場内では多くの人が手を叩いていた。この曲の終盤は梅澤さんの瞳に涙が溜まっていた。
井上さんが「寂しいことに次の曲が最後の曲になってしまいました」「なんとか乃木坂46は天気を味方に付けました。このステージの準備は雨の中行われたそうです。私の知らない細かいこともたくさん準備してくださって。いつも以上に時間がかかって。改めて本当にありがとうございます」と感謝の言葉を伝えると、配信では「晴れ神様にゃぎ」と粋なコメントが寄せられた。
そして「人生のどこかで乃木坂46を好きになってくださって、今日見に来てくださって配信を見てくださって、皆さんとこう時間を共有できてることが奇跡だなって思います」「全員に響く楽曲は存在しないと思うんですけど、今日このライブを通して私たちからのありがとうが伝われ伝われって思いでライブを作ってきました」と語る。
オーケストラ伴奏付きで『誰かの肩』がしっとりとした空気感で歌われ、井上さんがソロパートを歌い腕を上げるとステージバック席側で何発もの花火が放たれる。彼女が「ここで過ごした時間は本当にかけがえのない宝物です。本日はありがとうございました」と心からの感謝を言葉にし、ライブ本編が終了。その直後から「のーぎざか」「フォーティーシックス」というアンコールを求める声が絶えず聞こえる。
『チートデイ』フロントメンバー・池田さんが声だけで「ねぇねぇあーや、神宮のみんな声出てなくない?」と話し始め、制服スカート姿で出てきて小川さんと「てゆーかまだまだ(声が)揃ってなーい!」と続ける。「(私たちが)楽屋のお弁当持って帰ろってしてるときに、『のーぎざか』『フォーティーシックス』っていうみんなの声を聞いて出てくるもんなんです」「アンコールしないと帰っちゃいますよ」「アンコールの練習したいと思いまーす」というやり取りをする。
池田さんは池田さんから見て左側は「カッキーン」、小川さんから見て右側は「小川」と叫ぶよう説明するが、池田さんが「間違えました!」と仕切り直し、左側が「かっ飛ばせ」右側は「小川」と掛け声をすることになる。「アンコールで出てきてほしいのは乃木坂ちゃんですもんね」「ツアーで宮城に行けなかったじゃないですか」と続け、池田さん側は「牛タン」、小川さん側は「ずんだ餅」と叫んでいると会場の熱気が非常に高まり、弓木さんらが食欲に負けて出てくる。
弓木さんが一旦下がるものの、諦めずに「のーぎざか」「フォーティーシックス」とコールをかけると、全員が登場しアンコール1曲目で『ハウス!』を披露。一ノ瀬さん、伊藤さん、五百城さん、与田さん、岩本さん(その場で投げキッス)、川﨑さん、3期生・佐藤楓さんらが各ブロックに光臨し熱狂的な歓声がそれぞれの場所で響く。
2曲目には、『インフルエンサー』選抜メンバーで歌った『スカイダイビング』も今期メンバーで奏でられ、次の『ロマンスのスタート』曲中では池田さんと小川さんが「会場の声の方が大きいねー!」と盛り上がり、最後はメンバーの投げキッスで終わる。賀喜さん&遠藤さんの『Monopoly』では2人がステージの階段を降り、手をつなぎながら歌い、最後は体を寄せ合う場面もあった。
梅澤さんが「花火は私たちは見えなかったので映像で見たいと思います」とMCを再開。池田さんが「5期生にとっては初めてのドームツアーだったんですけど。ライブとライブの間に先輩たちと距離をすごい縮められたなって思うんです。ファンの方が仲良くなって嬉しいとか、パフォーマンス以外のことも伝わっちゃうんだなって。全国ツアー複数周ってくれてる方もいると思うんで」と振り返る。
そして「アンコールは間違ってごめんなさい!私のことを抱きしめてほしい」と梅澤さんにお願いをする。梅澤さんが「神宮全体が抱きしめた方が良い?」と聞き、「甘えるのを遠慮してるところがある」と落ち込む可愛げな池田さんを慰める。
MCを引き継いだ賀喜さんが、「私のファンを見つけたくて。『スクールオブロック』で嘉喜うちわを持ってきてください、と話したら大阪から名古屋からすごいたくさんの人が持ってきてくださって」と話すと梅澤さんが「良かったー」と嬉しそうに言葉を返す。
井上さんが神宮DAY1最後の曲『乃木坂の詩』の曲振りをし、メンバー全員がペンライトを右手に持って歌い上げる。途中で「皆さんも一緒に歌ってください」と声をかけ、会場全体がペンライトの色を紫にして振りながら熱く歌う。
梅澤さんが「私たちのためにどこまでも駆け付けてくれて。皆さんの思いが通じて初日のライブが開催できました。それぞれのたくさんの思いを抱えて乃木坂の夏を締め括りたいと思います」と語り、久保さん・遠藤さん・小川さん・池田さん・嘉喜さん・井上さん・梅澤さんが最後に挨拶をして神宮初日公演の幕を閉じた。