オススメしたい創作大賞投稿作品「47歳、独身ですが何か問題でも?」
本日二件目の読了になります。あまりにもテンポ良い作品でしたので一気に読みたっぷり笑わせて頂きました!
「47歳、独身ですが何か問題でも?」
作家様:みくまゆたん 様
こちらの作家様は元々フリーライター様なので文章の書き方がとっても上手!読み手を引き込む力があります。
他の紹介で別作品について触れられている方が多いのですが、まず私が気になったのはこのおじさんを主人公とした奇抜な設定!!!
(多分、もう一つの処女、官能小説家になるの方もレビュー書きます)
人気なのが「それはパクリではありません」の方ですが、なぜこちらを選んだのかというと、単純に設定年齢とおっちゃんのキャラが自分の知人ともろ被りだったからですwwww
そして私自身もモテない、相手がいない、離婚後の寂しさを埋めるべく出会い系サイトに6年通ってました。というか今もやってます(笑)
なので、主人公のおじさま「白岩 時次」さん通称トキちゃんの行動ひとつひとつにすっげえわかるwwwとうなずきながら見る事。見る事。
気がついたら読み終わってた。起承転結がとにかく快感。読みやすい。世界にするっと入れる。あれ、私今トキちゃんの世界に入ってました??と思うくらい。
あらすじは言わずもがな分かりやすい設定です!
トキちゃんは老後の為に株と資金を稼いでマンションでの生活。いつか出会うであろう散財しない女を求めて彼なりに最高のアクティブ「結婚相談所」に登録するんです。
いや、このトキちゃんの心の声すげえわかります。
基本、出会い系サイトも結婚相談所も金持ちのおっさんが金を支払って若い子と出会うためのツールの一つだと認識しております。
実際私もこの話で触れられたロマンス詐欺というよりサクラと勘違いされましたし・・
また話がそれた・・いつも感想書くと話が少しずれますがよかったらお付き合いお願いします。
トキちゃんは「こんなにくそ高い金払ってるのになんで趣味がもてないとか説教されなきゃいけないんだ・・」と悩むわけです。
でも実際トキちゃんが提出したツールのようなプロフの叔父様はモテません(断言)
基本、出会い系サイトはヤリモクとロマンス詐欺ちっくな人とヤンデレ、ただの日記厨が多いので、あの内容じゃトキちゃん若い子にメールとかで少しずつ金取られて終わっちゃう・・・と心配しました。
しかしここで登場するのがかつての悪友(?)というか派手なチャラ男の三谷年也です。この名前もパンチ効いててめっちゃ好き。
そしてこいつはトキちゃんの好みだった女を片っ端から食っては捨てるくそ屑男なんです。でも世の中格好いい男に喰われた事で自慢になるたとかわけ分からない喜びを覚える人もいるので、一概に屑が屑だけの存在とは言えない……
まあそんな屑男もまさかのロマンス詐欺に遭うそうです。でもちゃっかり別の女とニャンニャンして、なんと女優になってる娘がいるとか。
そりゃあモテないトキちゃんからしたら指くわえてみてるしかないモテ男くんです。
三谷に振り回される25年間のトキちゃんの生活はまるで昔の自分を思い出すので胸が苦しい・・・w
(我が家は姉が超絶モテ女のヤンキーで散々男遊びしていた。私はパシリw)
トキちゃんを見ていると母親の良い遺伝子を全部かっさらった美人の姉と比較されまくって地味~な人生送ってた自分が重なり、読む度に自分のことのようにトキちゃん頑張れ、頑張れと応援する側に・・・
何よりもこの作者様の凄い所は、屑男、屑女の書き方が上手過ぎる。
おもっくそ屑な三谷と、途中から出てくるトキちゃんの同僚だった女の設定が堪らない。
(屑だから名前も書きたくないけど小夏ね、全国の小夏さん本当にごめんなさい。でもこの小夏まじで屑だ。本物の屑だ。でも実際いたんだよこういう屑女・・実際こういう女散々見てるし!!)
一番面白いシーンはトキちゃんが老後にいつかできるであろう未来の嫁との生活を夢見て購入したマンションで三谷と小夏がニャンニャンしてやがったこと←お口が悪いわ失礼www
おいこら、ひと様の家でたばこ吸ってるんじゃねえよ!! 私もたばこ大嫌いだから、まじで壁に煙とかついたらぶち切れる。
というか、彼氏のお友達が散々うちでたばこ吸ったときに「てめえらベランダで吸え!!」とまじで怒りましたので、そこもトキちゃんとリンク。
実家でもたばこポイントを換気扇の下限定してもらったので、わが実家もクリーンになりました。
一瞬でも恋焦がれた女の屑っぷりを目の当たりにすると萎えますよね。
トキちゃん、こんな女に引っかかる前に告らなくてよかったじゃん!指くわえてみてるだけでよかったじゃん!と正直思いました。それくらい小夏が屑すぎる。
万が一ですよ、小夏とトキちゃんがお付き合いに発展していたら、トキちゃんがため込んだ3000マンとか、株は全部小夏のものになって、挙句くそ高い死亡保険とかに勝手に加入させられてトキちゃんは東京湾に沈められてたんじゃね?と思います。それくらいこの女は屑。
ですが、この作品は屑男と屑女がいてラストのシーンが盛り上がることになります。なので結果的に三谷と屑女は作品に花を添えてくれました。
三谷キララの最後のシーンはアイドルあるあるな感じですが、くそ親父の罪を認めている姿は圧巻でした。今のご時世、ちょっと雑誌にたたかれたら「名誉棄損で訴えます」「事実無根です」を主張して見えない裁判所でgdgdと争っているじゃないですか。麗しくないですよね。某Jの件もそうですが、証拠があるんだから認めた方が後から辛くないよ?と言いたい。
最後に屑親父の罪を認めて立ち向かうキララに感動して、彼女の推しに走ったトキちゃんの姿は本当に心底「格好いい」と思いました。
人生何があるかわかりません。トキちゃんがキララの推しに走ったことで出会えたラストのシーンは「おおおおお!!! よかった~~~!!!」と心地よい読了感しかありません。
というか、これは最終話で見て欲しいんですけど、右手に〇〇、左手に〇を・・・(以下略)という書き方がずるい(笑)
うまい、いい、最高。なんともいい言葉が出ませんけど、ラストのシーンがそのまま画像で出てきそうなくらい良かったです。
あれ? このお話はいつドラマになるんでしょうか? ショートストーリードラマでDAZNとかで放映されそうなくらいの完成度です。
やっぱライターさんは違うな・・惚れ惚れしました。そして読みやすい段落や書き方、全てが読者目線で書かれております。
自分も見習わないと・・と思いつつこのように感性のみで生きております(-_-;)
というわけで、もう一度おっちゃんの素晴らしい生き様をぺたり。
ここまで屑キャラを引き立てられるセンスはプロの技です。
本当に楽しませて頂きました。最後に偶然このような素敵な作品に出会えたことに最大限の感謝を込めて。
※パソコンで感想書いたので、読み直した所少し気になる誤字脱字があり修正しました。すいません……。