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古事記の神話 #021(藤沢 衛彦)

二十一 かみ

 そこで、大穴牟遅神は、その生太刀、生弓矢を以つて、兄弟の八十神達を、追ひ退けなされたときに、阪の下毎に追伏せ、河の瀬毎に、追放つて、国土の経営に着手なされた。

 で、八上比売は、前の約束のごとく、大穴牟遅神と夫婦の語らひを為し給うた。比売は、大穴牟遅神に連れられて、宇迦の宮に来たが、嫡妻の須勢理比売を畏れて、自分の生んだ子を、木の俣に刺し挿んだままで、お還りになつてしまつた。それ故に、その子の名を、木俣神といひ、又御井神ともいふ。

#022 へ続く(👈リンクあり)

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